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最近、街の至る場所に、

次回の国民投票のポスターが

貼られているのを目にします。

次回行われる国民投票のポスターです。

スイスは直接民主制なので、

年に数回、国民投票が開催されます。


最初にこのポスターを目にした時、

これは何についての

国民投票なのだろう??

と思ったのですが、

調べてみると、

3月3日に行われるチューリッヒ州の

4つの案件の

国民投票の中の一つに関するもので、

「Uferweginitiative(Uferinitiative)」

(州のリバーサイド構想)

のポスターでした。


チューリッヒ州では2050 年までに、

チューリッヒ湖 (チューリッヒ州内)の

湖岸と川沿いに、

木製の遊歩道を整備するということについて、

賛成か反対かが

国民投票で問われることになります。

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同じ国民発議(イニシアチブ)に対し、

賛成派 と 反対派 

両方のポスター(冒頭の画像)が

隣合わせに貼られているのが、

なんだかシニカルな気がします。


遊歩道設置賛成派は左の "JA" のポスター、

反対派は右の "NEIN" のポスターです。


ちょっとわかりにくいかもしれませんが、

現在、チューリッヒ湖岸には、

遊歩道が設けられている場所と、

そうでない場所が混在しています。

次回の国民投票は、

その遊歩道(小径)を湖沿いに

ずっと繋げようという発議です。


比較的富裕層が多く住む

チューリッヒ沿岸では、

家の庭やテラスが湖の方まで

隣接している豪邸も多く、

それらのお宅では、

自宅のお庭から続くチューリッヒ湖を

プラーベートビーチのように、

利用している住宅も多くあります。


けれども実は、

それは違法なのだそうです。

(簡単にいえば、

家の敷地が公共の場へ、はみ出している状態)


それらの住居は、

以前から問題視されていました。

とはいえ、

高額納税者の住む家ですから、

自治体も厳しく取り締まることもできず、

なんとなく黙認された形で

ここまできたようです。


もしもチューリッヒ州の領土にある

チューリッヒ湖岸全体に

遊歩道が設けられることが決定すれば、

それらのリッチな人々の庭先の

すぐそばに、

誰もが利用できる遊歩道が

設置されることになります。

プライバシーを侵害されるであろう、

そこに住む富裕層はもちろん反対です。


また、

環境保護の観点からも

反対意見の人々が存在します。

こちらの意見は、

湖の沿岸全体に遊歩道ができれば、

そこを通る人々が、

湖へゴミのポイ捨てをすることが懸念され、

環境破壊につながるということからだそうです。


遊歩道を設置することになれば、

その費用は州だけが負担しなければならず、

もっと別のことにお金をかけて欲しいと

主張する人々もいます。


私は現在も日本国籍、

夫 Banana はイギリス人で、

共にスイス人ではないので、

我が家には国民投票の権利は

ありません。


遊歩道で繋がれば、

チューリッヒ市内から湖沿いに、

自宅のあるチューリッヒ湖岸の街まで

歩くこともできるのかと思うと、

個人的には、

遊歩道ができたら、

素晴らしいことだと思うけれど、

2050年までに…ということのようなので、

その頃はもう、

スイスには住んでいないだろうなぁ…。


かなり壮大な計画のような気もして、

実現できるのかな?

と、思ってしまいます。


それにしても、今回のは、

すごい国民投票!

結果が楽しみです。

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