スイスの街角から

スイス在住 23 年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

難民

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


難民救助、スイスでは・・。

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(様々な国籍の人々が集るチューリッヒ中央駅 / 本日の写真はイメージです)


日本でも報道されている、シリアの難民の問題。

危険を承知で小型船で海を渡り、国を越えて、

平和な地で人生の新しいスタートを送りたいと決意した人々が、

志なかばで夢破れ、多くの尊い命を落とされたニュースを

映像や画像を目にした時、

心が張り裂けそうになったのは私だけではなく、

きっと世界中のみなさまが同じお気持ちだったと思います。


幸福な生活を得るため、危険を冒しながら歩いて国境を渡り、

目的地のドイツ・ミュンヘンへと無事に辿り着いたシリアの人々を目にし、

心の痛み、辿り着いた事に対してほっとした気持ち、

自分の心の中では、いろんな気持ちが交差しました。


そして、自分が日本人に産まれた事がどんなに幸運な事であったか、

スイスで当たり前に過ごしている安全で平和な日々が

どんなにありがたい事で、幸せな事であるのかを実感させされ、

あらためて元気に過ごせる毎日に感謝を感じています。


8日現在のEU諸国では、

今までも最も多く各国からの難民を受け入れてきたドイツを筆頭に、

オーストリア、フランス、英国などが難民の受け入れを正式に表明しています。

ドイツ・ミュンヘンでは、国境を越えて遂に辿り着いたシリアの人々を

市民たちは拍手喝采で歓迎したそうですが、

その一方では、各国で受け入れ反対運動なども起こっているとの事です。

難しい問題です。


では、私の住むスイスではどうなのか? 

スイスでもこれまで、国外から多くの難民を受け入れ、支援してきました。

資料によると、

2014年、スイスでの難民申請数は2万3765件で、

これは前年と比べると、約11%の増加であったのだそうです。

スイスでの難民申請者の出身国は、

一番多いのがエリトリア(アフリカ北東部にある国)、

続いてシリア、スリランカであるとの事。

最多であるエリトリア出身者の申請件数は、

6923件だったのだそうです。


スイスでは難民申請者がスイスでの生活にうちとけ、

社会へと溶け込めるよう、

一般家庭で難民を受け入れるという新しいプロジェクトが、

今年開始されたばかりです。

この新しい試みでは、スイス各地の300もの家庭が、

ホストファミリーとしてプロジェクトへの参加を希望。

難民申請をした人々の一部は、
スイス人のホストファミリーの元で、

人生の再スタートを初めているのだそうです。

まずはスイス人の一般家庭で6ヶ月間生活を共にし、

環境に応じられるかどうかなどを見極めながら状況によって、

その後は双方の希望を考慮しながら、決めて行くのだそう。


スイスはEU加盟国ではありませんが、

今回のシリアからの難民の受け入れについては、

既に大きく進展しているとの情報も・・。

今後、大量受け入れという事もなきにしもあらずなのかもしれない

という気もしています。


日本に住んでいた頃、難民の受け入れについては、

遠い国で起こっているニュースとしてしか受け止めていなかった自分がいましたが、

いまではこれも、ある意味とても身近な出来事となりつつあります。

スイスに住んでいる自分も、今後の動向に大きく注目です。


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世界難民の日、スイスで自分なりに感じた事

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6月20日は国連の定めた「世界難民の日」だったのだそうです。

リビアからの難民たちがイタリアのランペドゥーサ島に船で上陸し、

多くの人々がヨーロッパに庇護を求めている事は世界のニュースでも報道され、

記憶にも新しいところです。


スイスにはこれまでも多くの人々が移民としてやってきました。

多くはアフリカからやって来た人たち。

(スイスにはエリトリア人が多いのだそうです。)


スイスで難民認可の申請を行う人は年間に約1万5000人もおり、

他のヨーロッパ諸国に比べると、圧倒的に多い数字なのだとか。

今年に入ってからは8120人が難民申請をしており、

そのうちの1645人がエリトリア人だのだそう。

(上記数値は Swisssinfo より引用させていただきました。)


「世界難民の日」と聞き、

スイスは裕福な国で彼らの生活を整える体制も備えているのだから、

もっと受け入れをすればよいのに・・・

と、お感じになられる方もいらっしゃるかもしれませんが、

実際にこの国に住んでみると、

実はなかなかそう簡単にもゆかない理由が

何となく理解できるようになりました。


もちろんスイスにやって来る多くの人々は新天地で職を得て、

人間らしい快適な生活を得ようとこの国の言語を学び、職業訓練を受け、

まじめに生活をしている人たちがたくさんいます。

ですがその一方では一部で、全く反対の人たちが存在する事も確か・・・。


難民申請にパスしてスイスに受け入れられた人たちの中には、

母国の家族を呼び寄せ違法で住まわせたり、

本来ならば彼らがこの国で生活の基盤を築くために

スイス政府から支給されるお金を母国に送ったりという事もあるそうで、

数年前までは現金支給していたのを、

最近ではお金の代わりに「物品」で支給する自治体もあるのだそう。


また、外国人犯罪の増加により、

スイス人たちの難民受け入れに対する危機感が

高まっている事も事実のようで、

周りにいる人たち(夫の知り合いのスイス人)と話をすると、

明らかに否定的な人たちも意外と多くいます。

私はもちろん難民ではありませんが、

この国で生活をする『外国人』の一人として、

そういう話題を耳にするのは結構複雑であるのが正直な感想。


直接自分が関わる人たちの中にはいませんがスイスには、


"外国人=平和な生活を脅かす対象であり排斥すべき"



と考える外国人排斥派の人々や「政党」が存在する事も周知の事実。

この国で生活をしていると、

時には人種的な事(← ワタシは "白人ではない")で

不愉快な思いをする事もあったりはします。

(まあこれは、スイスに限らず海外で生活をしていれば、

どの国でも大なり小なり感ずる事なのでしょうが・・・。)


話は変わり、先日フランス語圏の町に日帰りで旅行をした時の事。

私が知っているスイスでは、今まであまり見かけなかった光景を目にしました。

ローザンヌの駅前で11〜12歳くらいに見える黒人の男の子が

物乞いに近い事をしており、白昼堂々と私にも声をかけてきました。


チューリッヒではどちらかというと、

アルコールかドラッグに溺れているらしい様子の白人の男性や

時には女性もチューリッヒの駅の周りをうろついて、

(噂では東ヨーロッパからの人たちだと聞きましたが、実際は不明)

道ゆく人に声をかけているのを見た事がありますが、

私は子供が物乞いをしている姿にはお目にかかった事がありません。


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ローザンヌはIOCの本部もある国際都市。

様々な国からやって来た人たちで入り乱れていて

たまたまだったのかもしれませんが、

あの日の出来事はあれがもしも子供ではなく大人だったら、

もしかすると怖かったのかも?しれないなーと、感じてしまいました。

こういった光景を眺めたり体験したり、外国人による空き巣犯罪の増加や、

中にはスイスの生活のルールを守らない人たちもいたりして、

スイス人たちも神経質になっているのでしょう。


実際にスイス人ではない私でさえも、

ヨーロッパの各国を通して陸続きでスイスへ流れてくる

外国人たちの存在は正直なところ不安な部分もあり、

自分がされて不愉快だと感じた外国人差別を

他人には決してすべきではないと正当な事を頭の中で考える自分と、

実際には「場合により」拒絶反応にも近い気持ちになってしまう自分がいて、

心の中での葛藤が続いています。


外国人を排斥したいと考える人がいる一方で、

一方のスイス人たちは難民保護にはとても熱心で、白人のお母さんが、

肌の色の異なる子供たちを連れて歩いている姿をよく見かけます。

これは "養子縁組" をした人たちで、

主としてアフリカの子供たちを養子として引き取ったケース。

通常、兄弟・姉妹で引き取る場合も多いのだそうです。

白人のお母さんが明らかに自分の子ではないと見える小さな子供達に、

愛情いっぱいの笑顔で接している場面に遭遇すると、

スイス人って基本的には、

愛情豊かな人々が多いのだなーと自分なりに感じたりしています。





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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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