先日チューリッヒ市内で同じ日の
しかも 1 時間以内に 2 件、
トラム(路面電車)による
死亡事故が発生しました。
チューリッヒ中央駅前で起きた事故は、
男性がトラムの下敷きになって死亡するという、
とても恐ろしく、
いたましい事故になってしまいました。
実はチューリッヒ駅前のその場所は、
以前からもトラムと人が接触する事故が
たびたび発生している場所でした。
ちょうど駅から出てきた人たちが、
バーンホフシュトラッセ方面に向かう際、
トラムの線路のある道路を横断する際に
接触事故が起きてしまうのです。
駅を出てすぐのところには
信号が設置されているのですが、
トラムが通過する位置は、
「トラムに注意を」
のサインがあるだけで、
人々は頻繁に行き交うトラムの進行の
一瞬の隙を狙って、
早足で横断する場所です。
ほとんどの人はトラムがやってくると、
渡るのは諦めて、
トラムが通り過ぎるのを待つのですが、
一部の人々の中には、
ああ、危ない!
と、声をあげてしまいそうなほどに、
無理をして横断する人も、
見かけることがあります。
死亡した男性については、
どのような状況で事故に遭ってしまったのかは
わかりませんが、
このニュースをちょうど
イギリスに滞在中に聞いて驚きました。
実はこの駅前の
トラムにまつわる事故の
過去のストーリーも、
私が執筆したエッセイにも綴っていて、
ほんのひと月ほど前に、
そのトピックの 1 枚となる
駅前のトラムが行き交う場所の画像を
撮影しに出かけていたばかりでした。
まさかそのすぐ後にその場所で、
死亡事故が発生してしまうなんて、
想像もしていませんでした。
下の画像は先日撮影したものですが、
このトラムの運転士は
一瞬だけ歩行者のために車両を停止したため、
それを見た歩行者が
一斉に渡っているところです。
今回の事故は、
3 月 8 日 金曜日の夕刻に発生しました。
駅前で発生した事故は、
男性が 7 番のトラムの
下敷きになってしまう状態となり、
そのまま車両に
引きずられてしまったのだそうです。
トラムの運転士も乗客も、
そのことに気がつかなかったといいます。
事故発生後、
消防隊員達はトラムを持ち上げて
事故の被害者を救出しました。
不幸にも負傷は重篤で、
事故現場で男性の死亡が確認されました。
事故に遭ったのは、
35 歳のスイス人男性だそうです。
この事故の影響で、
中央駅周辺と橋の上は封鎖されて
全面通行止めとなり、
多くの市民の足にも影響を及ぼしました。
もう 1 件は、
チューリッヒ市内のアールガウシュトラッセ
(Aargauerstrasse)で、
4番のトラムと自転車に乗車していた
27 際の男性が衝突。
男性は重傷の状態で病院に運ばれましたが、
治療の甲斐もなく翌日に亡くなったそうです。
チューリッヒで発生した
2 件のトラムが関連する事故の原因は不明で、
チューリヒ・リマト検察庁と
チューリヒ市警察が捜査を続行しています。
スイスでは、
公共交通の運行の妨げをしてはならないという
法律があるため、
かなり極端に言ってしまえば、
トラム側の運転士は、
信号や横断歩道のない道路に
歩行者がいたとしても、
止まる義務はないという解釈に
なるのだと思います。
過去にも人とトラムが絡む事故が発生した際、
事故に遭った人や、
トラムにあててしまった車の運転手が、
損害賠償を支払わねばならなかった
というニュースは度々耳にしました。
スイスで運転をはじめる際に言われるのは、
トラムやバスには、
絶対にあてないように…
ですが、
これは決して大袈裟ではないのです。
トラムが通過する道路を横断する際には、
私も気をつけなければ…と、
あらためて肝に銘じた事故のニュースでした。
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