スイスの街角から

スイス在住 23 年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

手紙

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


サプライズ サプライズ ♪


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先日我が身に引き起こったアクシデント、

私にとってはスイスでの海外生活においての最大のピンチであった日の

失敗ストーリーをお伝えして参りましたが、

その件に関しましては番外編も含め、これが本当に最後の記事です。


「最後です・・。」


と、自信を持って告げた理由は、

自分の心の中でようやく整理ができ、決着がついたからで、

その理由は2つ・・。


一つ目は、土曜日の午後の事。

行きつけのヘアーサロンへ行くついでに、

自身のショッピングへチューリッヒの町へ出かけていた

夫 Banana が帰宅すると同時に、


「はい、これ。早く元気になってね~。」


と、(日本語で)私に手渡した Apple Store のバッグ。


ブログ更新を中心に使用しているMACもまだ順調に動いているし、

携帯電話は昨年末に i Phone 5 に無事に切り替えも終え、

それらを毎日愛用している私は、中身には全く想像もつかず・・。

Apple で一体何を買ってきてくれたのだろう!? 

と思い、

バッグの中身を見てビックリ!!


そこには 『iPad mini』 が、

私の大好きなピンクのカバーと一緒に入っており、  

それはあの一件以来、いま一つ元気に欠ける私への

思いがけないサプライズプレゼントであったのです。


体調はすっかり回復しているものの、

どうやらいつもの私の本来の本調子ではないと

ずっとその様子を気に留めて眺めていたらしい 夫 Banana。


MAC と i Phone で充分に満足していた私は、

i Pad がどうしても欲しいとは、

口に出した事は一度もなかったはずなのですが、

どうやら、


「手に入れられるものならば、手に入れたい・・。」


と思っていた私の気持ちをお見通しであったようです。


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このブログを長きに渡りご愛読下さっているみなさまは既にご存知の通り、

私は野球観戦が大好きで、

故郷である福岡の、

福岡ソフトバンクホークスの大ファン!


スイスに住んでいながらも、

野球中継の有料動画サイトを毎シーズン契約し、

時間が可能な限りネットライブ中継を観ながら

今でもホークスを応援しています。


PCから自宅のテレビに繋げて、

まるでテレビ中継のように大画面で観たりする事も、

技術的には可能なようなのですが、

いつも動きやすい状態で家事をしながら視聴しているため、

小さな i Phone の画面で観ていたのですが、

Banana いわく、


「i Pad の方が観やすいでしょ~!」


との事。


まあ、それはそうなのですが、そんな心遣いに

我が夫ながら、

何と優しいのだろうと、大感激の土曜日。


これを機に、

いつまでもクヨクヨしてちゃダメ!

失敗は誰にでもある、元気出さなきゃ・・。


と、

"自信喪失" という、

心の中のモヤモヤしたものをリセットして、再スタートを決意。


そして更に、もう1つのビッグサプライズ!

i Pad を持って帰宅した夫が手にしていたもう一つのものは、

自宅1階のポストに届いていたある手紙です・・。


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それは何と、先日貴重品入りの私のバッグを電車内で見つけ、

それを預かり私の手元に無事に戻してくれた女性から届いた

カードでした。


驚いて内容を目にしてみると、

手書きで私がお渡しした謝礼へのお礼の言葉が丁寧に述べられており、

その内容とは、


謝礼の金額が高額であった事へのお礼と、

自分(彼女)がたまたまあの電車に乗り合わせ、

私を助ける事ができてよかったという事。

あのお金は予定していて得たものではなく、

彼女にとっても、思いがけない臨時に入ったものであったので、

普段の日常生活にではなく、何か特別な事に費やしたかった。

それで、

彼女の仕事の研究に必要なドキュメントを製作するための材料と、

彼女のお嬢様へ、英語の本をご購入された・・。

本当にありがとう。お元気で・・。


と綴られていました。


スイス人が日本人に勝るとも劣らず真面目であり、

礼儀正しい事は知ってはいるし、

スイスでは手紙のやり取りが盛んである事は心得てはいるものの、

まさか自宅にまでお便りを下さるなんて、本当にびっくり・・。

彼女は印象通りの真面目で、本当に素敵なスイス人女性でした。


私がお渡ししたものはあくまでも感謝の意味をこめた謝礼で、

それをどのように使用しようが彼女の自由であるのに、

こうしてきちんとお手紙で伝えて下さった事で、

日常生活のスーパーの買い物で何気に消えたのではなく、

意味のあるものへ使用して下さった事を知り、

私も心の中が、ジーンとしてしまいました。


彼女の1通のお便りのおかげで、

私の心も、これでスッキリと吹っ切れました。


チューリッヒ駅で出会った親切な女性警官にしろ、

バッグを拾って連絡をくれたこの女性にしろ、

あの件がなければ知る事のなかった親切なスイスの人たち。


助けてくれた友人たちの事も、

その後にそれぞれ感謝の気持ちを伝えた上で後からよく考えてみると、

もしもあれが逆の立場であったら・・。

と思うと、

一人きりで路頭に迷われるより、

私に出来る事があれば、是非すぐに声をかけて欲しいし、

何か役に立てるのならば、役立ちたい・・。

なので、あれはあれでよかったんだ。

いつか私と同じようにトラブルを抱えて困っている友人がいたら、

今度は私が力になればイイんだ!

と、思えるようになりました。


そして更には、夫の優しさと大切さを再認識できた出来事。


高いと感じた人生の勉強への授業料は、

実は決して無駄ではなかったのかも・・。

最後は私の心の中に、

お金では決して買えない、とても大切な事を教えてくれた

スイス10年目の出来事でした。


今回の私の長い体験談におつきあい下さったみなさま、

ありがとうございました。


次回からは元気に、

通常の「スイスの街角から」の記事に戻ります。



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一難去ってまた一難、今度はお隣の猫ちゃん


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土曜日の夜の精神的にも肉体的にも超タフな時間を乗り越え、

自分でも信じられないくらいドドーッと疲れが出てしまった日曜日。


その日は特に予定もなく、夫 Banana も出張中のため、

のんびりとした一人の日曜日を過ごしました。

イングランドは既に敗退し、ある意味のんびりとした気持ちで

行方を眺めていたEURO2012の決勝。


サッカーの試合を観ながらソファーを立ち上がり、

ふと窓の外のバルコニーに目をやると、

お隣のお宅の猫ちゃんが境界線の手すりを伝い、我が家のバルコニーへ・・。


実はこのお隣の猫ちゃん、時々我が家のバルコニーに現れます。

最初にこの猫ちゃんが出現した時には驚きました。

だって、自分の飼っていない猫が、

自宅のバルコニーにちょこんと座っているのですもの・・。


この猫ちゃん、最初のうちはこちらの様子を伺い、

目が合うと急ぎ足で自分の飼い主のバルコニーへと逃げて行ったのですが、

最近ではかなり慣れて来た様子で、

こちらと目が合っても逃げるどころか、時には近寄ろうとする事も。

いくら可愛い猫ちゃんとは言え、

暑くなってきた夏のスイス、窓を開けておく事も多いし、

他人様の猫が自宅バルコニーに入り、

予期せぬうちにもしも部屋まで入ってきてしまうのは!?

それはさすがにちょっと・・。

と思っていたところ、

隣人も自分の猫ちゃんが

我が家のバルコニーに進出している事を察知していたらしく、

数ヶ月前のある日、バルコニーの手すりのお隣との境界には

猫がこちらに侵入できなような仕切りが設けられていました。

Banana とも、


「猫がこちらにやって来るのを防ぐために、

あれを設置したんだねー。」



なんて話していたところだったのですが・・。

それから数週間経った時点でその仕切りは外されていました。


EURO2012の観戦の合間にリビングを通り過ぎたところ、

例の猫ちゃんが久々に我が家のバルコニーに登場。

(ちなみに自宅は日本で言えば、「マンションの4階」です。)


今回は手すりの端から端まで歩き、

隣人側とは反対側の壁の向こうに近寄ったり、

我が家のバルコニーを縦横無尽に歩きながら、

最後はテーブルの上にちょこんと座り、一向に動こうとはしません。


いくら飼い主にとっては可愛い猫でも、

さすがに私達にとってはお客様をおもてなしもする

食事にも利用するテーブルの上に

他人様の猫が座っているのを目にした時には驚き、

お隣の猫に対し、

"おうちにお帰りなさい・・" のしぐさのつもりで、手で反対方向へ


「おかえり
」、「おかえり」のしぐさをしてみるものの、


猫ちゃんは自分のおうちに帰るばかりか、

その手の動きに親しみを感じたのか、


「おいで」、「おいで」
に見えてしまったのか??


こちらに近づいてきます。


その後その猫は、何度か手すりをよじ登ろうとするも失敗。

次第に辺りは暗くなり始め、

さすがの私も困り果て、通常お隣の猫がこんなに長い時間、

我が家のバルコニーに滞在する事は珍しいし、

隣人は在宅しているのか?  留守なのか? との心配が沸き上がり、

もしも留守ならば暗闇の中、

自分の家のバルコニーに猫を放置しておくワケにはゆかず、

とは言え、

何かと知らない法律がいっぱいあるスイス。

Banana の留守中に自分が一人で判断して、

他人様の猫を勝手に触り、自宅に引き入れる事もできません。

かといって無理矢理追い事は出来ず、


「どうしよう・・。」


と考えているうちに外はどんどん暗くなり、

もうこれはこのままにしておく訳にはゆかないと判断し、

我が家のバルコニーに滞在している猫の事を知らせに行く事にしました。

これ(夜、しかも日曜日に呼ばれもしないのに、ドアベルを鳴らす事)

はスイスではタブーである事は分かってはいましたが、

私にとっては究極の選択でした。


時間はサッカーのスペイン VS イタリア戦の

前半の佳境に入った21:30過ぎ、

最初はドアを "コン コン コン" とノック。

しかし反応が無いためドアベルを鳴らしてみたところ、

お隣のスイス人の旦那様が応答。

私を見て明らかに怪訝そうな顔をする彼に私は片言のドイツ語で、


「お宅の猫が私達のバルコニーにいます。」


その短いフレーズに、

隣りの彼は、私が猫の件で苦情を言いに来たと思ったらしく、


「あーごめんなさい。ちょっと待って下さいね~。」


と言いながらドアを閉め、

私は閉められたドアの前で待っているのもどうかと自宅に戻りました。


本当は、


「お宅の猫が私達のバルコニーにいます。」

「暗くなって来たし、反対側の端まで歩いていて、


下に落ちてはしまわないかとなんだか危なっかしく、お知らせに来たんです。」


と言いたかったのです。


隣人側から猫ちゃんの名前を呼びよせたらしく、

猫は自分の家の方を振り返り、

隣人の声の方角に無事に戻って行きました。


よかった~!


と思いつつ、

何となくまたもやもう一歩残念な私のドイツ語・・。


これからまたこんな事が続くと、ちょっと困るなーと思っていたところ、

翌朝、自宅の玄関入り口のドアの外のところに、

お花にカード が添えられ、

カードの中にはこちらに対するお詫びと、


『今後もしもまた猫が迷惑をかけるような事があれば、

いつでも言って下さい・・。』


というような言葉が綴られていました。


今までのスイス8年間の生活の中では、

隣人から苦情の手紙をいただいた事があったものの、

お詫びのお手紙をいただくなんて、はじめての経験です。


(スイスの手紙の習慣は 過去の記事にて 綴っています。

スイスの不思議な習慣、隣人同士の手紙のやり取り)



隣人の文面から、

どうやら前夜の私の行動がを苦情と取ったらしく、

私としては "苦情" とうよりも隣りの猫の事が心配がゆえに

ドアをノックしただけなのですが。


でも確かに何度か度重なった隣りの猫の出現に、

少しきちんと管理して欲しいな・・と思った事は事実だし、

一度友好的にこちらの意志を表しておけば、

きっと分かってくれるスイス人家族だと思ったのも事実です。


いただいたお手紙に、私もお返事を書く事にしました。

まずはご丁寧なご挨拶をしてくださった事を感謝し、

日曜日の夜にドアベルを鳴らしてしまった事をお詫び。

私が前の晩に訪れたのは決して苦情ではなく、

純粋に猫が危なっかしく見えた事と、

家に戻ろうとしていた猫が失敗を繰り返し、

どうしようかと思った末であった事を記しました。


そして、

私がドイツ語が不得意なために、本来の自分の意志が伝わらず、

失礼しましたとも追記・・。


これで特に今後の隣人との間に大きな溝が残るとは思わないものの、

やっぱりこういうケースでは

手紙のやり取りをする人がまだまだ存在する事を実感したある日。


今後はお隣の猫ちゃんが、

我が家のバルコニーに現れない事を、切に願います・・。



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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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