チューリヒ市では、
ロシアとウクライナの戦争が始まった
直後の 2022 年 3 月 12 日以来、
ウクライナへとの連帯のしるしとして、
市内の 4 か所にウクライナ国旗を
掲げていました。
(冒頭と 2枚目の画像は 2022 年 4 月に撮影)
市はこれを、
ウクライナ国民と、
ウクライナに親戚や友人を持つ
「チューリヒ市民全員との連帯のしるし」
だと説明していて、
多くの人にとって、
ウクライナからの難民に対しての
歓迎を意味する文化の表れだと
考えられていました。
先日、戦争が始まってからちょうど
2 年が経過したことを機に、
それらの旗は撤去されることになり、
今週の月曜日に
市内の 4 か所にあったウクライナの旗が
街から消えました。
それらを管轄する
チューリッヒ市の建築建設部門の
広報担当者は新聞紙 NZZに対し、
これで団結が終わることを意味するものではない
と強調しています。
スイスの情報誌 20 Minuten のアンケートでは、
『チューリッヒにあるウクライナの国旗について、
どう思いますか? 』
の質問に対して、
「非常に良い。
引き続き掲げる必要がある」
と答えた人が 19%、
「旗を立てるのには、
ふさわしい場所ではない」
と考える人が 47% と、
旗を立てるのふさわしい場所ではなかった…
と答えた人々が
半数近くに達しています。
人それぞれの思いは異なり、
このことに正解はないと思うのですが、
2 年間という長期にわたって
他国の旗が街の中心にはためいている姿に、
違和感を覚えた人々もいたようです。
戦争はいまだ終わっておらず、
傷ついている人々が大勢いるのに、
世界では次から次へと新しく
いろいろなことが起こり続けて、
こういったことも現実なのかと
考えさせられた出来事でした。
さて、話題は変わりますが、
昨日はリモートで、
日本の外務省が主催し、
コントロール・リスクス・グループ株式会社
によって無料で開催された、
安全対策セミナーを受講しました。
在スイス日本国大使館より
ご案内をいただいており、
チューリッヒ会場での対面セミナーと同時に
リモートでも開催されると聞き、
私は家で受けることにしました。
こういった特別な場では無い限り、
普段はなかなか耳にできないような、
リスクにどう対処するかのプロのレクチャーを
約2時間にわたって受講できて、
とても参考にさせていただきました。
世界がこんな状況である以上、
普段は平和に思えるスイスにいても、
何らかの事故や事件に巻き込まれたり、
テロのリスクも
全くないわけではありません。
チューリッヒの会場で
実際にセミナーを受講されていた方々は、
万一の場合に備えた実技もあって、
私も PC の画面を見ながら、
匍匐前進(ほふくぜんしん)の練習を
リビングでやってみました。
初めての体験…。
万一、事件に巻き込まれた時、
身を低くすることは、
撃たれないようするための防御だそうです。
そして、
匍匐前進をして、
安全な場所までたどり着いたら、
逃げる。
実際にトライしてみると、
前に進むのがとても難しい…。
こんなに自分の体が重く感じてしまうなんて。
2 回やってみると、
1 回目よりは早く前に進めました。
他にも自分の身を護るための極意や、
実際に身の危険が迫った時の対処など、
知らなかったことを学べて、
リスクに備えることが
少しできた気がします。
これがあくまでも万一のための準備で、
実生活でやってみる機会は訪れないことを
願いました。
本日はちょっと真面目な話題に
なってしまいました。
今日から 3 月。
今月もどうぞ、よろしくお願いいたします。
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