スイスの街角から

スイス在住 21 年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

メトロ

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


実は危機一髪だったミラノ(後半)


BlogPaint
(本日の画像はイメージ、ミラノ中央駅  2014年9月に撮影)

前回の記事、

実は危機一髪だったミラノ(前半)

からの続きです。


登場人物は前回同様、


● 友人 A、

● 友人 B、

● 不審者 X、Y

● 日本語で話しかけてきた女性 C、

● 私(Apfel)です。


不審者 XとY(女性)は、

二人組の窃盗犯でした。


日本語で注意を促してくれた女性、

Cに巡り会わなければ、

大変な事態に陥るところでした。


XとYが次の駅で足早に下車した後、

Cにお礼を述べる私達3人。

友人Bが、


「あの人たちがスリだと

最初からどうして分かったのですか?」


とCに尋ねました。


すると彼女は、


「Xは真夏だというのに、

冬物のコートを自分の体の前で、

両手を隠すようにたたんで持っていたでしょう。

こんなに暑い真夏に、

あんな不自然な格好をして近づいていたので、

すぐに分かったんですよ。」


との事。


確かにその日の気温は31℃。

真冬に身につけるような、

厚手のコートを持ってメトロに乗っている人なんて、

他にはいません。


私も友人Bと共に、

女性Cの話を聞いていたのですが、

ふと横を見ると、

被害に遭う直前で危機一髪難を逃れた友人Aが、

車両の端で、こわばった表情をして、

固まっているのに気づき、

私はそちらの方へ移動して、

友人のそばに寄り添っていたため、

少し離れた場所から、

友人Bと、女性Cの会話を聞いていました。


日本人に見えたCは韓国人で、

14歳まで日本で育ち、

その後、訳があり養子縁組をして、

アメリカに渡られたのだそうです。

なので、日本語がとてもお上手なのでした。

初対面の方にそこまでお話を伺えば、

何らかのご事情があったのだろうと

容易に推測ができたので、

もちろんその先は伺う事はありませんでしたが、

現在はイタリア人の男性と結婚をし、

ミラノ在住であるとの事でした。


メトロに乗り込んで来た私達3人が

日本人だとすぐにわかり、

危険がすぐ側に迫っているのを

見て取れたため、

助けて下さったのです。


ミラノ中央駅までの数分間。

お話をさせていただき、

もう一度丁重にお礼を述べて、

親切な女性Cとお別れをしました。


窃盗に遭いかけた友人Aは

10年ぶりのミラノでした。


数年ぶりとはいえ、

ちょこちょこミラノを訪れている自分が、

なぜ、彼女のバッグの持ち方に気づき、

注意してあげられなかったのか。

不審者 XとY がメトロ(地下鉄)

に乗り込んで来た時に、

なぜ、様子がおかしい人物だと、

すぐに気づかなかったのか?

後から自分なりに反省をしました。


冷静になって考えてみると、

友人Aも、私も、友人Bも、

ちょっとした油断だったのだと思います。

もしもこれが、

ミラノに到着直後の行きのメトロであれば、

もっと注意をしていたはず。


滞在中、特に大きな問題も無く、

あとはミラノ中央駅から

電車に乗ってスイスへ帰るだけ。

そんな気持ちで乗り込んだメトロでした。

一瞬の気の緩みでした。


それがミラノへの到着直後ならば、

厚いコートを持った女性がおかしいと、

気づいたのでしょうが、

帰りのメトロでは、

すぐ側にいたその不審者が

目に入りませんでした。


今回は、たまたまCという女性が

同じ車両のすぐ側にいてくれたおかげで、

本当にラッキーでした。


今回の友人の件で今一度、

地下鉄や電車に乗車する場合、

自分の中で学んだ事は、


◯ 貴重品やバッグは、
     自分の手の離れた位置には持たない。


◯ 窃盗犯のイメージは男性だったけれど、
  実は女性の場合もある!


◯ 同じ車両に不審者がいないかどうか、
  神経を尖らせてチェックする。


◯ 窃盗犯は複数で組んでいる事が多い。


等です。


ちなみに話が少し反れますが、

上記と関連する事で、

3月にミラノへ旅行をしたある友人は

ミラノ中央駅で、

携帯電話を盗まれました。


その際は二人組の若い男に話しかけられ、

そのうちの一人が駅に掲げられている

大きな時刻表を指差しながら、

行先や時間について尋ねてきたのだそうです。

注意をそちら(時刻表)に向けさせておいて、

もう片方の男に、

コートのポケットに入れておいた携帯電話を

抜き取られたようです。


まさか、自分が・・。

と思いがちですが、

ちょっとした不注意や気の緩みは

誰にでもあるもの。


これからも特に旅先では、

シッカリと気を引き締めて、

旅をしなければならないとあらためて感じた、

スイスからの女3人旅でした。


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実は危機一髪だったミラノ(前半)


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(本日の画像はイメージ、ミラノ中央駅  2014年9月に撮影)

本日は、

昨日まで綴ったイタリア ミラノ1泊旅行、

女3人旅の番外編、

実はミラノの地下鉄の中で、

危機一髪だったある友人の体験を

本人了承のもと、お話しします。


ミラノや海外旅行をご予定されている方々には、

ご参考になるかもしれません。

長文ですが、

ご興味がおありの方はこの先へお進み下さい。


今回もチューリッヒからミラノへは、

列車を利用しました。

ゴッタルドトンネルの完成により、

チューリッヒ - ミラノ 間の

乗り換え無しの列車は片道で、

3時間26分と大幅に短縮されています。

私達の旅では通常、

ミラノ(Milano Centrale) に到着すると、

メトロ(地下鉄)で目的地へと移動します。


ではここからが本題のスタートです。

ミラノ到着直後は、

「ここは、安全なスイスではない」

という意識も働いて、

ある意味、神経も尖っており、

メトロに乗車しても、

周りにいる人々を見渡し、

不審者や怪しい人などがいないかどうか、

危険性のない事を確認します。

今回も同じでした。(少なくとも自分は)


数年振りのミラノでしたが、

地下鉄の車両は以前の記憶よりずっと綺麗で、

新しくなっている印象でした。

周りをさりげなく、

しかしグルリと見渡すと、

観光らしき旅行客や、地元の会社員など等、

至って普通に見える人たちでOK。


いつも観光客で混み合っている

ドゥオーモ方面に向かうメトロに比べると、

ブレラ地区に向かう昼間のメトロは比較的空いており、

数駅先のモスコバ駅に到着しました。


滞在中は特に大きな問題もなく、

友人達と共に楽しい時間を過ごしました。

しかしあるトラブルが、

帰りのメトロの車内で待ち受けていました。


スイスへ戻る日は一旦チェックアウトし、

荷物をホテルの保管庫で預かっていただき、

夕刻に戻り、荷物をピックアップして

行きに来た道と同じルートのメトロで

ミラノ駅まで行きました。


ここから先、登場人物が増えますので、

最初に整理しておきます。


● 友人 A、友人 B、
 
● 不審者 X、Y

● 日本語で話しかけてきた女性 C、

● 私(Apfel)


です。


モスコバ駅のホームに、

ちょうどメトロが停車しており、

発車直前に飛び乗りました。

すると、背後から同じように、

女性二人(XとY)が乗車して来ました。


そのうちの一人 "X" が、

ドアのすぐ近くに立っていた私と友人Aのうち、

(もう一人の友人Bは、少し離れた場所に立っていた)

Aにだけ、

ちょんちょんと肩をつつき、

この棒につかまりなさいよ。

と、

自分も掴んでいた、

列車内通路にあるポールを指差しました。


その時の私は一瞬、

(その時点では、

彼女が不審者だとは気がついていなかったので)


「なんで私もすぐ隣にいるのに、

Aにだけ親切に声をかけるのだろう?

まあ、いっか。

ドアの真横にも掴めるバーは付いているし、

彼女(友人A)は見た目もか細いし、

きっと彼女だけ助けてあげようと

思ったのだろうな・・。」


と、さほど気にも留めていませんでした。


友人Aは、「Thank You」

と言って、

言われるがまま、

片手でその棒につかまりました。

もう片方の手には、

キャリーバッグ、

その上にハンドバッグを乗せていました。


と、そこで、

Aを挟み、

私とは反対側にいた "女性C" が日本語で、


「そんな風にバッグを持っていると、

今彼女(X) が、

貴方(A)のバッグのファスナーを

開けようと狙っていますよ。」


と、私たちに声をかけました。


Xの方に目をやると、

確かに、

Aにピッタリと体をくっ付けるようにして立ち、

よく見ると、

Xと共に乗って来たYの方も、

不自然な位置に立っていました。


Cが私たちに、

注意を促すため話しかけてきた後、

Xは何か強い口調のイタリア語で、

Cを罵っていました。

Cは全く動じず、

少し笑顔さえ浮かべながら、

それに言葉を返し、かわしていました。


とほぼ同時に、

メトロは次の駅に停車。

Xは、日本語で声をかけてくれた女性(C)を

もう一度キッと凄い目で睨みつけ、

パンっと彼女の体を手で叩いて、

Yと共にその駅で急いで降りて行きました。


もしも、日本語で注意を促してくれた

"C" という女性がその場にいなかったら、

おそらく友人Aのバッグは、

知らない間に開けられていたのかもしれません。

まさに、危機一髪でした。


私の方に見向きをしなかったのは、

片手にキャリーバッグを持っていたのは

Aと同じですが、

もう片側には、

ファスナー付きの大きめのショルダーバッグを

たすき掛けにして、

さらにバッグの部分を片手で軽く押さえていたため、

XとYに、

こいつはカモにはならない

と判断されたのでしょう。


友人Aも小型のショルダーバッグを

たすき掛けで出かけたのですが、

現地で大きめのハンドバッグを購入したので、

そちらを持って、帰宅途中だったのです。

(長くなりましたので、後編へ)


実は危機一髪だったミラノ(後半)

へと続きます。


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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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