スイスの街角から

スイス在住 23 年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

ブライダル

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


ブライダルサロン メイフェア in ロンドン(後半)


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ブライダルサロン メイフェア in ロンドン(前半)

からの続きです。


前半の記事で、タイトルを上記のようにつけてしまい、

サロンの名前が

 "メイフェア" だと思われたかもしれませんが、

そうではなく、

メイフェア地区にあるブライダルサロンという意味です。

表現が不十分で失礼いたしました。(念のため)


従いここでは、

ロンドンのブライダルサロン「A」としておきます。


宿泊中のホテルからタクシーで向かった

メイフェアのサロン「A」は、

高級なブティックが並ぶ、その中の一角にありました。

大きなガラス張りのショーウィンドウから

中の様子はうかがえるものの、ドアは施錠されています。

まずはドアベルを鳴らして、中から開けていただき入店。

アポイントのある事を伝えると、

お店のスタッフは笑顔で応対して下さり、

ウェディングドレスがズラリと並ぶ下の階へと移動しました。


ロンドンの現在のサービス業の状態を象徴しており、

このサロンを含め、後から訪れたサロンも、

スタッフは英国人ではありません。

これは、ホテル、レストラン、ショップスタッフ .. etc

どこもほとんど同じです。


フロアーは貸切で、

人気のデザイナーのドレスがたくさん並んでいました。


まずは、

「シャンペンはいかがですか?」

と尋ねられ、もちろんいただく事に。


グラスのシャンペンが運ばれてくると、

担当してくれたスタッフからは、

いつどこで、どういうスタイルで結婚式を挙げるかを

尋ねられました。


上記については、その後に訪れた他のサロンでも同じです。


サロンを3軒回って気がついたのですが、

後から考えてみると、

この1軒目のお店での対応は、

なんとなく話を聞きながら、品定めをされたように思います。


ローラの結婚式は、

英国の、ある田舎町の小さな、しかしとても趣のある、

教会で開催される予定です。

その後、彼女の母方の祖母の、

大きな家の大きな庭にテントを張り、

披露宴は着席型の、

ガーデンウェディングパーティーを行います。

私からすると、まるで英国の映画の世界のようで、

とても素敵だと思うのですが、

サロンの担当者はそうは感じなかったようです。


担当者は、

自分のウェディングプランについて話すローラに、

「そうなのですね〜。」

と頷きながら話を聞くも、

何となく興味を示していないように感じました。

高級エリアのにあるサロンには、

ロンドン市内の高級ホテルで結婚式を挙げる人たちも、

たくさん訪れるのだろうと容易に予想できます。


この旅ではローラ達も一緒だったので、

あまり豪華過ぎるのもどうかと思い、

いつもロンドンで宿泊をするホテルとは別の、

こじんまりとしたチャーミングなホテルに宿泊しました。

しかし普段夫と二人で宿泊している

 "ザ ランドマーク ロンドン"には、

大きな宴会場がいくつかあり、

過去の宿泊中にも何度か、とてもリッチに見える人々が集い、

それは豪華な結婚式を挙げている場面に遭遇した事があります。

きっと同じメイフェアにある  "ザ リッツ ロンドン" や、

それらのランクのホテルで結婚式を挙げる人達が

顧客にはいっぱいいるのでしょう。


実際にそのお店のデザイナーのウェディングドレスを

目にすると、

ビーズやストーンが散りばめられ、

キラキラしているものが多く、

ガーデンでのウェディングというより、

ホテルなど、室内での結婚式を想定して

デザインされているように感じました。


3軒のサロンを訪れた後に話してみると、

ローラ本人もそう感じたのだそうです。


時間が1時間と限られているので、

試着も最初から急ピッチで進みます。

ローラは事前にネットでチェックをして、

着てみたいドレスを数着決めており、

それらのドレスと、

その場にあった数多きドレスの中から、

着てみたいものを選びました。


ドレスはオーダーメイドですが、

既存のデザインの中から選んで、

それを本人の身体に合わせてあつらえるシステムです。


1軒目のサロンという事もあり、

ローラはかなりのハイテンション。

嬉しそうな彼女とはウラハラに、

サロンの女性スタッフは冷めた様子で、ドレスを次々と準備します。


1着試着するごとに、

「素敵!」と声を発しながら、

彼女は一言ずつコメントを付け加え、

鏡の中の自分を見つめていました。


すると、サロンのスタッフが、


「この場にあるドレスがどれも素敵なのは分かっています。

短い限られた時間なのだから、

いちいち、あれもいい、これもいいじゃなくて、

どれが気に入って、どれが気に入らないかを伝えていただかないと。

必要ないものは順番にしまっていきますから。」


と、かなり強い口調で発しました。


横で聞いていた自分は、正直驚きました。


とりあえずその場では私は何も言わず、

ローラが気に入ったドレスを時間内に全て着用できるよう

促しました。


度々時計をチェックしながら、ドレスを運んでくるスタッフ。

土曜日という事もあり、

次の予約もいっぱいだったのだと思います。

その様子から1時間キッカリで、

その場を出なければならない事が分かりました。

最終的には、11着ほど試着。


このブライダルサロンでは、

ドレスを着用した姿の写真撮影が NG でした。

試着した中で、

気に入ったものがあれば、1着だけ撮影してもよしとのコト。

限られた時間の中で、

ローラが写真の候補に絞ったのは2着。

1着だけと言われていましたが、

ここで何も言わなければ、何のために同行しているのか!

ようやく自分が口を開きました。


「どちらも気に入っているようなので、

2着写真に撮ってよろしいですか?」


と尋ねると、すんなりとオーケー。


前、横、後ろ姿と、

慌ててあらゆるポーズを取らせて撮影。

普段ブログのために写真撮影に慣れていた事が、

役立ちました〜。

(お料理もいろんな角度から撮影するので!笑)


1時間キッカリで試着は終了。

こちらから尋ねる前に、

担当者はドレスのプライスリストも示さないし、

自分のコンタクトを教えてくれる事もありませんでした。


ちなみに、ローラが試着してみたドレスは、

どれを選んだとしても夫の予算内で、

我が家では問題なくオーダーできるドレスでした。


1階に戻り、帰り際にありがとうと挨拶。

スタッフの女性が入り口のドアを開けた時、

私はコートをまだ着ている途中で、片袖を通したところ。

片袖のまま、

「ありがとう。それではまた。」

と挨拶をし、お店を後に。


ローラがこのサロンについて、そしてドレスについて、

どういう印象を持ったかが定かでなかったので、


「なんだか、最後はとっとと帰って欲しそうだったね。」


と、笑いを交えながら冗談ぽく伝えてみると、

彼女も全く私と同じ印象を持ったらしく、

スタッフの対応にとてもビックリしたとの事。


彼女が試着している最中の女性スタッフの強い口調にも、

帰り際の失礼とも思える態度にも、

そして、担当者が彼女の名刺も渡さず、連絡先も伝えず、

ドレスのオーダーについても何も説明しなかった事に、

ローラ本人も、

このサロンでドレスを作りたくはないと感じたようです。


実はこの結末と状況は、

事前に自分が行なっていたイメトレの中で想定内でした。


世の中にはああいうタイプの人も存在するし、

自分で対応できる状況と、

どんなに頑張ってもムリな事もある。

少し辛くてキビシイけれど、

私自身もそうだったように、

ローラもいろんな状況で身をもって人生の経験をしながら、

きっと大人の女性へと成長していくのだろうと思います。


要は40ポンドの予約料を支払った分、

最低限の応対はするものの、

"うちのドレスはアナタにはお呼びじゃない"

と言われたように感じました。


炭酸の抜けたシャンペンは、40ポンド支払って飲んだようなもの。


「あのサロンのドレスは、

ホテルで結婚式を挙げる人向きだと思う。

ワタシ、次のお店では、

きっと気に入ったドレスが見つかるような気がする!」


と意気込むローラ。


私も、


「そうね、2軒目のお店は、憧れのノッティングヒルよ。

次はきっと貴女にあった素敵なのが見つかるわよ!」


と、ポジティブに気持ちを切り替え、次の場所、

映画「ノッティングヒルの恋人」でも一躍有名になった、

ノッティングヒルへと移動しました。


(続きます)


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ブライダルサロン メイフェア in ロンドン(前半)


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前回の記事、

続 ウェディングドレス
   からの続きです。


ロンドンのブライダルサロン巡り、


まず最初に自分が驚いた事は、

私たちが訪れたデザイナーのサロンの予約(試着時間)は

それぞれが1時間で、

ウェディングドレスを試着するためには、

アポイント料金の40ポンドの費用がかかる事。

(40ポンド=約6,000円   2018年1月現在の換算レート)


どうやらこのシステムと金額は、

ロンドンのブライダルサロンでは普通のようです。

もしもそのお店でドレスをオーダー(=契約が成立)

すれば、40ポンドは還元されるそうです。


まず1軒目に訪れたのは、

ロンドンの中心地にあるメイフェアのお店でした。

花嫁になるローラから、

メイフェアに店舗を構えるデザイナーのドレスを試着してみたいので、

予約を取ったと聞かされた時の自分の気持ちは、

メイフェアのサロンに行くなんて良い機会なので、

自分も一緒に行ってみたいという思いと、

"大丈夫かな?"

という気持ちの二つの感情に分かれました。


ここで補足をさせていただくと、

メイフェアは、

高級ブティックやホテルが建ち並ぶ、

ロンドンでも屈指の高級エリア。

ホテルリッツなどがある場所です。

そんな場所にある高級ブライダルサロンに、

夫が一緒ならばまだしも、

私たちだけで大丈夫なのだろうか?

という感情が頭をよぎりました。


ローラは英国南西部のコーンウォールにある

小さな田舎町で生まれ育った超自然体の女の子。

誰に対しても人を思いやる優しい気落ちとか、礼儀とか、

人として大切な事を身につけている女性です。

侮辱するつもりも、卑下する気も毛頭ないけれど、

しかし彼女には、

特別な場所や状況においての、

気品とか、教養という面で、

大人の女性としての状況に応じてのマナーが、

まだ十分に備わっていません。

よくいえばカジュアルなのでしょうが、

身なりや振る立ち舞い、物腰などが、

場所と相手によっては、ラフすぎるところがあるのです。


田舎育ちだからと言って、

誰もが必ずしもそうだとは決して思っていません。

しかしローラの場合、

彼女の今までの25年間の人生において、

「高級」と名の付くような場所や状況には

きっとまだ巡り会った機会がないのが事実。

英国生まれの彼女ですが、

ロンドンを訪れたのも、それが2度目だったと言います。

それはまるで、自身が18歳だった頃、

福岡の田舎町から東京の大学に通うため、

上京した当時の自分の姿と重なりました。


結婚を控えた若い女の子が、

ネットでドレスをいろいろと検索していて、

都会のロンドンの素敵なサロンにヒットし、

40ポンド支払って試着できるのであれば、

是非行ってみたい。

パパがドレス代を負担してくれるのであれば、

そのデザイナーのドレスをオーダーしてみたい。

と憧れを抱くのは、女性としてごくごく普通の感情です。

ただ、そんな彼女を見ていて、

ちょっとハードルが高いかも?

というのがホンネでした。


自分の場合、

20年近く前にBanana と出会い、人脈も場所も、

それまで体験した事がなかったような経験を経て、

物腰や仕草など、時間の経過と共に、

その場所に応じた振る舞いが

自然と身についてきたような気がしています。


普段のローラを眺めていると、

きっと彼女はいつも通りのカジュアルな装いでやって来て、

飾らない振る舞いをするであろう事が予想されました。


最初にメイフェアのサロンへ行くと聞き、

自分がしっかりとしなければならないと思いました。

まずは服装です。

人は身なりでは判断できない・・

とは言いますが、

それも時と場所によるのが現実。

いつならば、ロンドンを訪れる際には、

昼間は動きやすいカジュアルな服装で、

歩きやすい靴を履き、軽めのバッグを持つ私ですが、

今までの人生での経験において、

その場では、それではダメなのは分かりました。


前回の記事で、サロンを訪れる前に、

自分自身の中で、

シミュレーションをしながらイメトレをした

と記述したと思いますが、

それがこの事です(苦笑)


事前に出かける予定のブライダルサロンを

WEBでチェックし、

その場所に応じた服装で整えました。

その日ばかりは昼間から、

高級レストランに出かけるような機会にしか

着用しないコスチュームで、

某高級ブランドバッグ

(重いので、普段はロンドンには持っていかない)

を持ち、靴ももちろん洋服に合わせて。

その上には、コートもそれなりのものを着用し、

自分の中で、きちんとした服装で出かけました。


一方、ロンドンで同じホテルの

別の部屋に宿泊していたローラの方は、

待ち合わせの朝、

やはりいつも通りの服装で現れました。

彼女の普段の服装とは、

私が東京などで見かける

彼女と同年代の女の子たちやOLさんたちの

装いとは大きく異なっています。


ジーンズに普段着のセーター、

その上にはウインドブレーカーのような

アウトドアタイプのジャケットを羽織っている

とてもカジュアルな服装です。

靴は数年前に婚約者がプレゼントしてくれた、

UGGのブーツ。

そのブーツを履いて犬の散歩に海辺を歩いたりするため、

少々傷みも目立ち、

現在はかなり履き古した印象のものです。

その普段着の姿をコーンウォールで目にする際には、

なんとも思わない自然スタイルなのですが、

ロンドンの高級サロンを訪れるには、

やはりちょっとそぐわず、

浮いているように感じました。


これがもしも自分の娘だったとしたら、おそらく、

高級ブランドとまではいかずとも、

小ぎれいなワンピースと、

それに合いそうな靴とバッグも新調して、

一緒に出かけただろうと思います。


ローラの母親は健在で、

彼女の住む街のすぐそばに住んでいます。

何度か会った彼女の母親の、

激しく攻撃的な性格も十分に心得ている自分なので、

服装に私が口を出すのは絶対にできないと思っていました。


その場と状況に応じた服装をしてはどうかという事と、

若い彼女に金銭的なゆとりが無いようであれば、

洋服をプレゼントしてみてはどうかと、

実は事前に夫 Banana にも相談してみたのですが、

TPOに関しては私に同意はするものの、

その件について触れるのは、

ローラを傷つける事にもなりかねないので、

言えないとの事。


大学を卒業して、

現在の仕事は専門職に就いている彼女なので、

決して貧しいわけではありません。

けれども夫いわく、

英国はお給料も一般的に高くはないので、

そんなに余裕はないのだろうと言います。


婚約者とはよく海外旅行にも出かけているし、

私と会う際には、必ずと言っても良いほど、

小さなプレゼントを贈ってくれる彼女です。

どこにお金をかけるか?

という点において、

彼女の場合、

自宅と勤務先を車で移動し、

業務に就く際にはユニフォームに着替える

職場環境と日々の生活において、

服装はさほど大きなポイントではなく、

また、現在の日常生活においては、

素敵な洋服を着て出かける機会も、

ほぼ皆無なのだろうと思います。


そうするとせめてその日の自分だけは、

きちんとした身なりをして

同行する必要があると考えました。

馬鹿げているような気もしますが、

お店の方に、

その高級サロンでドレスを購入するつもりはあるコト、

そして何よりも、

彼女に肩身の狭い思いをさせたくなかったので、

同行者の自分だけでも見栄えすれば、

あとは、お店の方に、

我らのバックグラウンド

(ぶっちゃけてお話しすると、

そのお店でドレスを買うことが出来るという一番重要なコト)

を想像していただけるだろうと思いました。


1軒目のサロンは実際に訪れてみると、

いろんな意味でインパクトがありました。

長くなりそうなので、またこのあとへ続きます。


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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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