スイスの街角から

スイス在住20年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

バス

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


厳しすぎると言えば、そうだけど・・。

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(画像はイメージ:チューリッヒ市内を走るトラム、本日の記事のバスとは無関係です)

先日、スイス・ドイツ語圏の町、

シャフハウゼンのバスの中で起きた出来事が、

物議をかもしています。


スイス北部のシャフハウゼンに住む姉妹の少女二人

(8歳と5歳)が大人の付き添いなしに、

二人だけで乗車していました。

その乗車中、

チケットを抜き打ちでチェックする検札が入った際、

一人の少女が有効なチケットを所持していなかったため、

罰金100フラン(約 10,800 円)を科せられてしまいました。


ちなみにスイスの鉄道駅には改札はなく、

バスやトラム(路面電車)もチケットの所持だけで、

通常、提示は義務付けられておらず、

時々抜き打ちでの私服検札官の検査が入った際に

提示を求められます。


100フランという金額は、

スイスで公共交通に乗車する場合、

チケットを所持していなかった際に

ペナルティとして科せられる罰金の金額です。


8歳の姉の方は、

年間で有効な路線パス(年間有効チケット)

を所持していましたが、

5歳の妹の方はチケットを所持しておらず、

無賃乗車とみなされてしまったそうです。


少女達の母親はスイスの放送局SRFに

「8歳の娘は事の成り行きに驚き、

自分が何か大きな間違いを起こした事を察し、

涙していた。」


と語りました。


幼い5歳の娘さんに関しては、

一体何が起こっているのか、

全く理解できていなかったそうです。

もちろんそれはそうだろうと思います。


母親は、6歳以下の子供であれば、

運賃はかからない と理解していたそうです。


しかし実際には、12歳以上の同伴者

(この規則の場合、12歳以上をルール上では保護者とみなす)

が一緒の場合、

6歳以下の子供の運賃が無料になるというルールで、

姉の方がその年齢に達していなかったため、

規定外により、

チケットを所持していない5歳の妹の方が

無賃乗車扱いとされてしまったという事です。


子供達だけで乗車していたという点は、

もしも親が二人共に有効なチケットを持たしていれば、

特に問題は無かったそうです。


少女達の母親は、

5歳の娘に100フランの罰金は

あまりにも不釣り合いだと訴えました。


その後、罰金は、

交通局側からの「善意のジェスチャー」として、

半額の50フランに減額して

科せられる事になったそうです。


このニュースを目にして私が感じた事は、

確かにバスに乗車していたお嬢さん達には、

今回の一件は厳しすぎるし、

小さな心を傷つけられる出来事だっただろうと思います。

いきなり親のいないバスの中で大人に問いただされ、

それが例え優しい口調であったとしても、

さぞかし不安で驚いた事でしょう。

本当に気の毒だと感じます。

今後それが、

トラウマになってしまわない事を願うばかりです。


しかし、厳しすぎるかもしれませんが、

実際に自分もスイスに住み、

日々を過ごしていて感じる事は、

これは母親の単純なミスです。

100フランが高すぎるという点は同意ですが、

罰金が科せられてしまったのは仕方ありません。


このケースでの年齢のルールに関しては、

ちょっと疑問に感じる部分もありますが、

大人が同伴する事で安全性を保つという点から、

保護者(12歳以上)と一緒ならば運賃を無料にして、

同伴で乗車する事を促しているようです。


罰金を課した事については、

そう取り決められている以上、

「チケットを所持していない子供だからといって、

特別扱いは出来なかった。」

とコメントしている検札官の気持ちが

正直なところ理解できます。


● 取り決めだから、罰金を課す事はやむを得ない、

(= 規則に厳しい・ルールを守る国)


● しかし、小さな女の子である事を考慮し、半額に減額した

(= 子供に対しての温情に厚い)


いずれもスイスらしいなと感じました。


実は先日、私もちょうど乗車していたバスで

抜き打ちの検察官にあいました。

当然私はチケット

(チケットレスで携帯のバーコードを提示)

を持っており、

問題は無かったのですが、

外国人と思しき親子連れがチケットを所持せずに

同じバスに乗車していました。


詳細は分かりませんが、

何か証明のようなものを提示していたので、

おそらく移民の方だと思われます。

提示していた書類では

バスに無賃で乗車するには不十分だったらしく、

検札の係員に、(他の乗客をチェックして)

「後からまた戻ってきますから、降りないで下さい。」

と伝えられていました。


けれども、

子連れの父親は言葉がよく理解できていなかったようで、

バスが最終地点に到着した際、

そのまま子供を連れて降りようとしました。


すかさず検札係員が小走りに戻り、

そのままバスから下りる事はさせず、

質問と共に手続きを始めました。

おそらく罰金を課せられたのだろうと思います。


どんな事情があるにせよ、

公共交通を利用するからには、

通常チェックが無くても、

有効なチケットかパスを所持していなければなりません。


スイスで15年以上生活をする中で、

上記のような場面には何度か遭遇した事があります。

外国人に限らず、

スイス人でもチケットを持たずにバスやトラム、

電車に無賃乗車している人を目にした事があります。

その際の抜き打ち検札官の目はとても厳しく、

最初はフレンドリーに話しかけていても、

乗客の出方によっては、

一気に犯罪者扱いとなる態度に変わる場合もあります。


前述の少女二人の事例に話題を戻すと、

外国人の私でさえ、

その辺の無賃乗車の厳しい事情を把握しているのですから、

おそらくはスイス人である母親が、

チケットのルールを

知らなかったでは済まされないのが

「スイス」なのだとも感じました。


次第に自分の感覚が感化されてゆき、

ルールや取り決めに関しては、

少し厳しい方向に向いている気もしますが、

10年以上の月日を経て、

これもある意味、

自分が規則の厳しいスイスでの生活に、

気づかないうちに順応しているという

事なのかもしれません。

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ユングフラウ地方への直行バスがスタート!


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スイスアルプスへの旅を楽しみたい方々へ嬉しいニュースです。

スイスアルプスの三名峰であるアイガー、メンヒ、ユングフラウの

ユングフラフ地方(ベルナーオーバーラント)へ向かうための

直行バス「ユングフラウバス」が、今年8月から運行される事になりました。


バスはチューリッヒ空港からグリンデルワルトまでダイレクトで運行され、

途中、バスの経由地でもあるチューリッヒ中央駅(HB)や、

ルツェルンでの発着も可能なのだそうです。

詳しくはスイス政府観光局のニュースをご覧ください。

ユングフラウ地方への直行バス2017年8月から運行スタート!(スイス政府観光局)


チケットの購入は、下記ユングフラウのサイトより可能との事です。

J
ungfraubus Booking(オンライン予約・購入)


美しい山々と自然に囲まれたグリンデルワルトの周辺は、

私もハイキングをしたり、山歩きをしたり、

登山鉄道を利用してユングフラウヨッホまで登った事も数回ある、

しばしば訪れるスイスの大好きな場所です。


こちらは2013年に、ユングフラウヨッホを訪れた際に撮影した登山鉄道。

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この日は早起きをして、

チューリッヒ湖畔の自宅から電車を5回乗り換え、

ユングフラウヨッホのてっぺんまで登りました。


電車を利用して出かけたユングフラウヨッホの小旅行について、

ご興味がお有りの方は、

過去のブログ記事をアーカイブよりご覧いただけます。

ユングフラウヨッホ(スイスの街角から)

(ユングフラウバスとは無関係ですが、ご参考まで)

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みなさまとご同様に、スイスの大自然と山の風景が好きな自分の

個人的な意見としては、

せっかくスイスに来られる機会があれば、

ご到着後は少しのんびりとされて、時差ぼけを解消し、

その後、山の観光には数日ゆっくりと時間を取って、

雄大な景色を眺めたり、美味しい空気を味わって、

その醍醐味を堪能していただきたい気持ちがあります。


できれば、山のみならず、

美しいチューリッヒの町も是非ご覧いただきたい!


しかし、日本からスイスへご旅行においでのみなさまの中には、

限られたお時間でスイス各地を観光される方々もたくさんいらっしゃると思いますので、

日本からの直行便が発着するチューリッヒ空港から、

グリンデルワルトまでの直行バスの運行は時間も短縮されるのは、

大きな魅力になる事でしょう。

電車に加えて、これからはもう一つの交通手段として、活躍しそうです!



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意外な場所でみつけた〜 ♪

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最近一部リニューアルされた、チューリッヒ湖畔の地元の町を走るバス。


車内の様子も木目を使用し、

モダンなデザインに生まれ変わった事は把握していたのですが、

前回乗車した際に、とても近代的な設備が取り付けられていた事に気付きました。


その近代的なものとは、

手持ちの iPhone やiPad、その他のスマートフォンなど、

モバイルグッズをチャージ出来る「USB電源」です!

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普通のコンセント用のプラグの差し込みは、

スイス国内の長距離電車や、

チューリッヒ湖畔を走る近郊列車の1等車両などにも装備されており、

私も時々利用したりするのですが、

地元のローカル路線

(いくつかの町をまたぎ、始発駅から終点まで乗車していても30分ちょっと)

のバスの中に、

モバイル専用のUSB電源が搭載されている事に、ちょっと驚きました。


地元の若い学生さんたちもよく利用する路線なので、

そういった状況も考慮されたのかもしれません。


ちなみに自分がいつも利用する区間のバスは、

通常のバス2台分が真ん中でジャバラのような形で連結されている

長いタイプのバス。

チューリッヒ地区でもよく見かける車両タイプです。

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1カ所だけかと思いきや、自分が腰かけた座席の目の前にもありました〜!

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このバス湖畔の住宅街を走る路線で、

端から端まで乗る人は少なく、多くは途中下車して行くので、

ほとんどの人たちが30分未満の乗車なのですが、

なかなか画期的で近代的なバスのファシリティに、

ある意味、時代の流れを感じてしまいました。



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スイスの鉄道会社、新たなる試み!


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(写真は SBB Web サイトより)


スイスとドイツを結ぶ新しい交通網がスタートされました。

昨年2013年12月19日から、

チューリヒ(スイス)ー ミュンヘン(ドイツ)間で

新しい高速バスのサービス

「InterCity bus(インターシティー・バス) 」

の運行が開始されました。


上記は元々予定していた日程よりも4日遅れでの正式スタート。


インターシティー・バスは、

スイス国鉄(スイス連邦鉄道 = SBB)とドイツ鉄道(DB)

が共同で運営するスイスとドイツの都市間での高速バスサービスで、

ドイツ鉄道が保持する2階建てダブルデッカーのノンストップバスを利用。


走行時間はチューリッヒーミュンヘン間が3時間45分と、

電車よりも30分の時間の短縮が実現したとの事!

(鉄道での両都市間は、約4時間15分 / 300キロ)


現時点でのバスのサービスは日に4便で、

約2時間ごとに運行されるそうです。


昨年12月より、2014年度のダイヤ改正されたスイスの交通。

特急列車に加え、

スイスからドイツへのゲートウェイであるミュンヘンへの旅が

益々身近なものになりました。


InterCity busスイス発のオンラインでの予約は

こちら ↓ のSBBのウェブサイトより。
InterCity bus sbb


このニュースに関しての関連記事はこちら。
Bei den SBB ist der Zug jetzt ein Bus(20 Minuten)

スイス国鉄2014年度ダイヤ改正
より鉄道の旅が便利になります!(MySwiss.jp)



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本日の1枚・・。(2013年 11月4日)


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過去に、チューリッヒとその近郊を走る

カラフルな広告入りの電車やトラム(路面電車)の様子を

写真でご紹介して参りましたが、

今日の写真はとても楽しくペインティングされたバスです。


これは決して観光用ではなく、

市民の足となる街を走る通常の公共バス。


こんな日常生活の小さな一場面も、

スイスの楽しい生活風景であったりもしましす。



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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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