先日もお伝え致しました、香川県・高松市にある、
国の特別名勝・栗林公園(りつりんこうえん)。
(その際の記事はこちらです ↓)
これぞ日本の美!特別名勝・栗林公園
実はここを訪れた際、
ボランティアでガイドをされておられた男性に、
とてもとても興味深い、
本当にあった江戸時代のお話しをうかがいました。
まずはこちらをご欄下さいませ。
この滝は「桶樋滝(おけどいのたき)」です。
一見何の変哲もないように見えるこの小さな滝、
実はこれ、
江戸時代の ”元祖人工滝”(現在はポンプ式)なんです!
こちら栗林公園では、
希望者にはボランティアのガイドさんが無料で
園内を案内して下さいます。
夫と私は入場の際にいただいた園内の地図を見ながら、
推奨散策コースを歩いていたのですが、
ちょうどこの滝のところへ辿り着いた時に、
同様に観光で訪れられていたらしい、
私よりも少し年上の女性お二人がちょうどガイドさんの
説明を聞いておられるところでした。
で、そこで写真を撮るために立ち止まった私にも
そのご説明が聞こえてきたのですが、
ガイドさんによれば江戸時代、
この地を治める藩主が、もともとは滝の無かったこの庭園に
どうしても滝が流れるのを見たいので、
「何とかして、造れ!」
と命じられたのだそうです。
造れといわれても、山の上には川も流れておらず、
滝を造る事はできません。
それで家臣たちが考えたのが、この観賞用の人工の滝。
この滝、上から水が流れ落ちているのですが、
実は江戸時代の当時、
藩主が庭園を訪れる際に家臣たちが地上から
山の上まで水を運び上げ、藩主が近づいてくると、
「よし、今だー!」
とばかりに!?
そこに置いてある桶を使い、
次々に山の上から人口滝へ水を流したのだそうです。
地上から見上げてみると、結構な高さの山です。
ここへ、家臣・民衆のみなみなが山を登り、
上から桶で次々に水を流した光景を想像すると、
それを命令した藩主、知恵を絞った家臣たち、
そしてそれを実現した人たち・・・。
つくづく、昔の人々は本当にすごいなーと感じてしまいました。
その時、
そのお話しを聞いておられた女性のお一人が振り返り、
『昔の人はすごいですね~。』
と、私に話しかけてこられました。
そして、一緒にいた夫を見て、
『このガイドさんは、
ガイドブックに記載されていない事をお話しして下さり、
とても楽しく見学しているんですよー、
ご一緒にいかがですか?』
と、とてもお優しいお言葉をかけて下さいました。
あいにく私達は見学コースをほとんど見終えていたため、
残念ながらご一緒できなかったのですが、
おそらく定年退職をされ、
ボランティアとして郷土へ貢献をされているようにお見受けする
地元のガイドさんも夫を見て、
『Welcome to Japan! 貴方に大きな幸運を!!』
とおっしゃり、
私達にとても大きな折り鶴を下さいました。
(鶴は大切に、スイスの自宅に持ち帰らせていただきました。)
栗林公園の美しさはもちろんの事、
こんな小さな出会いと人々の優しさが、
今回の私達の旅に大きな花を添えて下さり、
素晴らしい思い出となった事は言うまでもありません。
江戸時代の人口滝のお話、
そして、
温かい人たち・・・。
違った意味で日本を感じた出来事でした。
ちなみにこの滝、現在も人工ですが、
今は栗林公園の事務所で数時間おきに
ボタンを押して水を流すポンプ式なのだそう。
従って、営業時間外の夜は水が止まる、
時間制の人工滝なのだそうです!
ブログランキングに参加しています。
大変お手数ですが、上の応援の クリック を、
どうぞよろしくお願い致します。