チューリッヒのメイン大通り、
バーンホフシュトラッセにある
歴史あるお店が
また一つ消えることになりました。
バーンホフシュトラッセの一等地
パラーデプラッツに
100 年以上の歴史を重ねてきた
高級モードブティックの
「グリーダー(Grieder)」が
今年の12月末で閉店することになりました。
バーンホフシュトラッセに面して建っている
グリーダーの建物が、
スイスの時計メーカー
「スウォッチ(Swatch)」に
売却されたためだそうです。
グリーダーのビジネスは、
ほんの数メートル先の
バーンホフシュトラッセ 3 番に移転し、
将来的には「ボンジェニー(Bongénie)」
という屋号で
運営される予定とのことですが、
グリーダーで働いている従業員たちは、
全員退職を余儀なくされるそうです。
同社の広報担当者によれば、
グリーダーは常に贅沢で美しいもの、
エレガンス、
そして特定の社会階級を代表していた…。
と語っています。
私も何度かお店の中に入ったことがありますが、
広報の担当者が語っていることが
物語っているように、
価格帯が私には手が出ず、
このお店でショッピングをする機会が
ありません。
気になる商品はもちろんありましたが、
手にとってプライスを見て、
あー、無理、無理…。
と、毎回それで終わっていました。(苦笑)
実は、このニュースを見る前に、
バーゲンが開催中のこのお店で、
つい数週間前にも同じ経験をしていました。
店内で商品を見ている女性達は、
誰もがおしゃれな雰囲気で、
高級バッグを持ち、
贅をたくしたファッションで、
お買い物をしていました。
友人達の中には、
このお店でお買いもを楽しんでいる人もいますが、
全体的に見て、
若い世代をターゲットとする
お店が増えつつある
近年のバーンホフシュトラッセでは、
特別な富裕層や、
高級志向の外国からの旅行者たちを除く
買い物客の需要だけでは、
少なくなっていたと言わざるを
得ないのかも知れません。
グリーダーの建物は 1913 年以来、
ゴシック様式の伝統的なスイスの建物として、
バーンホフシュトラッセでも
ひときわ目だつ存在です。
グリーダー屋上にある
テラスカフェも消えるそうです。
けれども今度は、
通りに面したストリートカフェが出現予定で、
建物に刻まれている
「Grieder」の文字は、
そのまま残されるそうです。
移転先の新しい店舗のボンジェニーは、
建物の 4 フロア全体を占め、
バーンホフシュトラッセ沿いに
テーブルと椅子を備えた
レストランも併設するそうです。
夕刻のディナータイムも営業する
予定なのだそう。
そういった点からは、
新しいお店になると、
少し楽しみな気もします。
今年は年末に、
チューリッヒの高級デパート
Jelmori (イェルモリ)も閉店が決定しており、
街がキラキラと輝くクリスマスシーズンの中、
少し寂しげなチューリッヒになりそうです。
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