
(本日の画像は記事の内容とは無関係の、以前に撮影したスイスの氷河の画像です)
先日スイス南部の
アルプスの麓の村で発生した
氷河の崩壊による大災害のニュースは、
世界中のメディアが報道し、
日本でも映像をご覧になられた方々が
いらっしゃると思います。
5月28日に、
スイス南部 ヴァレー州のレッチェン渓谷にある
ブラッテン(Blatten)で、
氷河の崩壊による
大規模な土砂災害が発生しました。
大量の土砂によって山頂の氷河が崩壊し、
土石流が発生したため、
氷、土砂、岩石が崩れ落ちて村を襲い、
家屋が埋没。
最終的には村全体が土砂に覆われ、
一つの村がほぼ壊滅的な状況となる
大惨事となってしまいました。
村の住人300人は、
土石流の危険があるとする
地元当局の事前の呼びかけに応じて
いち早く避難しており、
難を免れていましたいました。
この対応はとても迅速であったことが、
各メディアで賞賛されています。
けれども、
ちょうど災害の発生した避難区域と、
避難区域に入らなかった境界線に住んでいた
住民1人の避難が間に合わず、
行方不明となってしまいました。
とても残念で、いたましいことです。
土砂が土煙を上げながら、
大きな音とともに流れていく様子が
ニュースの映像でも映し出され、
驚かれた方々もいらっしゃると思います。
目の前の現実に、
私も大きなショックを覚えました。
地元のメディアは、
「地球温暖化によって永久凍土がとけ、
氷河が不安定になっていた可能性もある」
とする専門家の見解を伝えています。
ブラッテンの村は、
スイス政府観光局のサイトでも
紹介されているほど、
アルプスの山あいの村のイメージにぴったりの、
風光明媚な地域でした。
スイスの山岳地帯には、
他にも多くの危険地域があり、
スイスアルプス地方では、
他の多くの場所でも危険箇所を特定し、
危険地点での監視が
続けられていています。
例えば、
ベルン州とヴァレー州などの
山岳地帯だけでも、
200箇所以上の地域が
現在は監視対象となっているそうです。
ベルナー・ツァイトゥング紙(Berner Zeitung)
の報道によると、
最も懸念されている危険地域の一つは、
ベルナー・オーバーラントの
カンデルシュテーク近郊にある
シュピッツェ・シュタイン
(Spitze Stein)だそうです。
また、グラウビュンデン州では、
42箇所の危険地域で
監視が行われる予定だそうです。
これらの監視には、
測定機器に加え、カメラ、GPSセンサー、
衛星画像が使用されています。
このような状況下において、
将来的には、
一部のアルプスの山々のハイキングコースが
閉鎖されたり、
登山禁止になる地域などが出てくる
可能性もあるようです。
私達が愛するスイスの山や村が、
どうかいつまでも美しく、安全を保ち、
変わらない状態であり続けてくれますようにと、
強く願わずにはいられません。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

「スイスの街角から」

インスタグラムは こちらです☆
ブログよりいち早くインスタへアップした画像や動画が、
後日ブログ記事になって登場します。
インスタにだけ投稿する限定画像などもございます。
ご興味がおありの方は、
ブログとご一緒に覧いただけますと嬉しいです。