
厚かましい窃盗事件が、
標高 2,350 メートル以上、
高さ1,000 メートルの
スイスの山の岸壁で発生し、
関係者は怒りを露わにしています。
ヴァレー州 ロイカーバートの
登山関連クラブ、
IG Klettersteig
( IG クレッターシュタイク協会)
の発表によると、
8月のある日、
クラブ会員が
ローヌ谷の北側の山、
ダウベンホルンへ向かう途中、
海抜 2,350 メートルを超える
地点の岩肌で、
驚きの発見をしたそうです。
そこに設置されていた募金箱が、
何者かによって破壊され、
箱の中の現金の全てが
盗まれていたというのです。
山の安全を維持するための寄付を集う
募金箱でした。
中には少なくとも、
数百ユーロが入っていたと
見られるそうです。
残念なことに、
募金を盗んだ容疑者は、
山を登るアルピニストだろうと
考えられています。
その場所を通る
保護された登山ルート
ヴィア・フェラータ (Via ferrata)
は、難易度が K 5。
つまり、
非常に難しい登山ルートで、
通常、山岳ツアーで登るそうです。

特別な装備を備えた
経験豊かな登山者でなければ、
簡単にはアクセスできない
場所なのだそうです。
募金箱が設置されていたのは
登山ルートの途中で、
標高 2,350メートルの断崖の石に
埋め込まれていました。


ピーク時には、
最大 50 人の登山者がその場所を
休憩地として利用するそうです。
クラブの声明によると、
「おそらく窃盗団は、
早朝か夕方に出発したのだろう。
ロイカーバート近くのフェラータ経由で、
ゲンミ・ダウベンホルンを
数時間かけて登る
山岳ツアーに参加したのだろう…。
大きな箱なので、
ドライバー1本で
募金箱をこじ開けることはできず、
登山ツアー中に馬小屋から
こじ開けられそうな道具を
持ち出したと見られることから、
計画的な犯行だったのだろう…。」
と、話しています。
同クラブはフェイスブックに、
「犯人たちに悪いことが
起きるようには望んでいないが、
彼らが山に行くたび、
永遠に良心の呵責に苛まれることに
なるだろう。」
と綴っています。
犯人が見つかるとは思えないそうで、
警察への届出はしていないのだとか。
事件発生後に、
フェイスブックで寄付を募ったところ、
善意の寄付が集まったとのことで、
その点は良かったと思いますが、
山登りの途中で、
とんでもないことを考える人間が
いるものだと、
とても驚きました。
スイスの山には、
世界中の人々が集いますから、
犯人の国籍も、
どんな環境で育った人なのかも
わかりません。
数百ユーロは大金ではありますが、
自尊心や誇りを失ってしまうには、
あまりにもちっぽけで、
その代償は大きすぎる気がします。
IG クレッターシュタイク協会は、
また新しい募金箱を
山の上に設置するそうです。
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