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(本日の画像はイメージです)

「スイスの街角から」インスタグラムは 
こちらです★

先日のブログ記事にて、


英国に住む親戚のローラとジミーが

家を買う計画があるお話をしました。

 

結論から先に申し上げると、

今回は残念ながら、家の購入には至りませんでした。

他にも数件の希望者がおり、競合の結果、

別の見学者が購入権利を得たそうです。


私は英国には実際に住んだことがなく、

家を買うシステムは詳しくありませんが、

家を売りたいオーナーA氏が掲げた

家の売値に対し、

値段を(通常は買い手が下げて)交渉するそうですが、

どうしてもその家を欲しいと思った場合、

オーナーの言い値で購入者が最初から受け入れ、

契約が成立することもあるそうです。


これに関しては、

一昨年、実際に東京でマンションを購入した際の

やり方と似ていると感じます。


家を買う権利を得たBさんは、

オーナーA氏の言い値(オファー価格)よりも、

数百万円高い値段で購入を申し出、

その方に決定したのだそう。


英国で家を買った経験のある、

英国人の夫 Banana いわく、

売り手の言い値よりも高く申し出ることは、

ごく稀なケースだそうです。

晴れて購入の権利を得たBさんは、

よほどその家が気に入って、

心に響くものがあったのでしょう。

どうしても自分がその家を手に入れたいと、

販売価格を自ら釣り上げたのです。


夫 Banana と、娘ローラが家の購入について、

先週語り合っているのを

横から所々耳にしていた私は、

正直なところ、

"だろうな。今回はこれでよかったのかも。"

という気がしました。


私は画像でその家を目にしただけだし、

ローラとジミーの本心はわかりかねますが、

個人的には、

彼らは本当にその物件に、

ビビッとくるほどのときめきを感じたのかな?

と、なんとなくなのですが、

感じてしまっていました。


私たち夫婦も東京のマンションを購入するまで、

日本に一時帰国するたびに年に数回、

2年以上かけて数十軒のマンションを見学して、

最後の最後に電撃が走るほどに

ビビッとときめいた物件(現在の東京の住まい)

に出会えたという、自らの体験もあります。


英国人の夫と日本人の私が、

スイスから日本に家を買ったお話は、

過去のブログにシリーズとしてつづっていました。

アーカイブ記事はこちらです。

海外から日本に家を買う「スイスの街角から」



最終的に都内のマンションを購入するまでの過程で、

途中、良いかな? と思えた物件もあったし、

その中の1軒は、

そこに決めようかと思ったほどでしたが、

予算のことなどを考慮し、

考えあぐねているうちに、

別の人が売約してしまった物件もありました。


結果的には、

その物件にご縁のなかったことが、

現在所有している物件への出会いへと

繋がったのですから、

焦らずに待って、時間をかけてよかった。

結果オーライだと思っています。


今回のローラ達の反応を伺っていると、

その家を買いたいと口にしていたわりには、

家に対していの情熱を

そこまで感じているのかな? 

という印象も持ちました。


どちらかというと、

その「家」そのものよりも、

早く自分の「マイホーム」を持ちたいことに

焦りを感じているようにさえうかがえたのです。


以前のブログ記事にも綴っていたように、

現在彼らが住むフラット(マンション)は

夫婦で住むにはかなり手狭で、

お天気の良い日に朝のコーヒー片手に

穏やかな時間を過ごせそうな

バルコニーもお庭もありません。

自然を愛するアウトドアーな二人には、

これも結構きついようです。


コロナの第一線で働く看護師としての

心身ともにハードな仕事を終えて、

くつろぎの時間を

広々とした自宅で過ごしたい思いもあって、

家を買うことに

少し焦っているようにさえ思えていました。


ローラとジミーが家の見学に出向いた際、

建物の状態は非常によく、

家のオーナーA氏はとても気さくな人柄で、

すぐに打ち解けて、

いろいと会話も弾んだのだそうです。

オーナーA氏は資産家らしく、

近隣の島を購入し、そこに家を建てたので、

現在のコーンウォールの住まいは必要なくなり、

売ることを決意したのだとか。


飾られている調度品や写真などから、

A氏とそのご家族は海が好きで、

(コーンウォールに家を所有しているくらいですからね!)

マリンスポーツにも精通していることがわかり、

夫婦でサーファー、セイリングを楽しむ

ローラとジミーとオーナーA氏は

お互いの共通点を見出し、

思いがけず、共通の知り合いなども発覚し、

ローラ達サイドから見れば、

とても良い感触を感じていたそうです。


けれども彼女が 、

Banana とのテレビ電話の際に口にした、

"オーナーA氏は私たちのことを

とても気に入ってくれた様子なので、

値段は言い値でなくて、少し下げたとしても、

(自分たちに)チャンスはあると思う。

話もとても盛り上がったし。"

という言葉に、

彼女より何年も長く生きている私からすると、

"果たしてそうだろうか?" 

と思ったのがホンネでした。


Banana も、

「本当に君がその家を欲しいと思うのであれば、

値段を下げるべきではない。

どうしても欲しいという意思表示は必要だよ。

デポジットが足りないのならば、

その分はサポートするから。」

と、彼女に伝えていたのですが、

ローラの答えは、

「一度これでトライしてみる」

という決断でした。


そりゃ、感じの良い若いカップルが目の前に現れて、

自分の家を大変気に入り、買いたいといえば、

しかも、

自分と共通点もあり話が盛り上がれば、

売る側のオーナーにとっても、

心地はよいことでしょう。

けれども、

別の人が現れて、

その相手がよほど問題のある人でもない限り、

「売値に数百万円上乗せして支払います」

と申し出をされれば、

そちらに動くのが大人のビジネスの世界。

ローラはそのあたりはまだ若く、

言い方はきついですが、

少し甘かったのではないかと思います。


ローラは英国の田舎町で生まれ育った、

天真爛漫でピュアな性格ですが

まだ少し、

世間知らずだと感じさせられることもあります。

それが彼女の利点でもあるのですが。


ローラにとって今回の一件は、

きっと人生のお勉強になったのではなかろうか?

とも思います。


ふと、彼女が結婚するにあたり、

ウエディングドレスのオーダーに付き添った日の

記憶がよみがえりました。

田舎町から訪れたローラが一瞬で見定められた、

ロンドンの高級サロンでの苦い思い出。



ローラとジミーの結婚式 英国ウェディング(アーカイブ)


示唆をなめながら世の中を知り、

人生の勉強をして大人になってゆく。

私も若かりし頃に経験したことです。


自分の「家」を持ちたい気持ちと、

持ってみたその喜びは、

私も一番よくわかっているつもりなので、

焦る気持ちも理解はできるのですが、

なんと言っても高い買い物なのですから、

ローラとジミーには、

焦らずにゆっくりと時間をかけて、

本当に自分がここだろ思えるくつろぎの家を

見つけて欲しいと願います。

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