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週明けの月曜日、

ちょっと心身疲れてしまう出来事がありました。


この日は以前から知らせを受けていた

暖房機器のメンテナンスのため、

業者の方が住まいのマンションを

訪問する日でした。


実は昨年の秋頃から、

マンションの暖房システムに問題が生じており、

それ以来、

何度も業者さんの出入りがありました。


我が家の場合は昨年の冬がくる直前に、

マンション全室の床暖房が作動しない問題が発覚し、

早めに修理をしていただいていたため、

それ以来、

暖房システムは問題なく作動しています。





しかしその後、我が家同様に、

床暖房に問題があるご家庭が他にもあったらしく、

築15年以上経過したマンションの

暖房システムも老朽化しつつあり、

今年の本格的な冬がやってくる前に、

我が家も含めて、

全家屋の機器の取り替えをする

作業が行われる事になりました。


ちなみにスイスで、

このような業者さんが訪問する場合、

先方が日程を決めて連絡をしてくるので、

こちらはその決められた日時に

在宅していなければなりません。 


一人暮らしや、共働きなどをされていて、

どうしても在宅できない場合、

マンションの管理会社か隣人か、誰かに、

鍵を預けておくのが普通なのですが、

(無人の状態で、自宅に入られる)

私はそのスイスの古い習慣にどうしても馴染めず、

このような作業がある場合には、

私か夫 Banana のどちらか(ほぼワタクシ)が、

必ず在宅しています。


で、本題はここから。

この日は Banana はオフィスに出勤する日で、

私が一人で在宅していなければなりませんでした。

スイスで今現在、

自分の周りの生活環境を見渡すと、

こちらが招いていない訪問者が、

細心の注意を払い、

自宅を訪問してくれるのかどうかが、

私にとっては大きな疑問でした。


事前に管理会社から

知らされていた情報によれば、

「3名の作業員が訪問します」

と案内がありました。


● 一人で対応しなければならないこと。

● 業者さんとはいえ、こんな時期に、

全く他人の男性が3人も家の中に入ること。


実は数日前からこれらのことに気が乗らず、

少々ナーバスになっていました。


このコロナ禍に、

「知らない人が3人も同時に家の中い入るの!?」

というのが私のホンネ。


Banana とこの件を話し合ってみると、

「3人が同時に来て、

各家庭ごとに分かれて作業するんじゃない?

まさかこのご時世に、

3人も同時に部屋には入らないでしょ。

それに、

作業員はゼッタイににマスクを着けているはず・・。」

というのが、

Banana の意見でした。


『さあ、それはどうだろう??』

これが私の意見。


日本の感覚ならば、

そんな事はまさか無いと思うけれど、

ここは日本じゃなくて外国です。


私の頭の中では、

最悪の場合のシナリオが思い浮かびます。

彼らはマスクも着用せず、

同時に3人で部屋に入ってくるかもしれない。

しかも土足で・・。


イヤな予感が頭をよぎり、万一に備え、

マンション自室入り口ドアの前に、

普段使用していない簡易タイプの椅子を

台代わりに置き、

その上にマスク、手指消毒液、

使い捨てスリッパも準備しました。


使い捨てスリッパは、高級めのホテルや、

航空機のビジネスクラスなどでアメニティの一部として

いただける、あれです。


コロナ以前は、

業者さんが家の中に入る場合、

玄関を入って室内で、

靴を脱いでいただけるようお願いしていました。


気の利いた業者さんの場合、

靴箱に靴が並べられているのを目にして、

お願いしなくても、

自ら靴を脱いでくださる方々も、

最近では増えてきました。


けれども、

この日はなんだかイヤな予感がしていたのです。

業者さんは、

予定の時間よりも少し早めにやってきました。

笑顔で玄関の前に立つ若い作業員の男性2名。

マスクを着用していません。

何気に足元を見つめると、

お世辞にも綺麗な靴だとは言い難い。


見た感じでは、

自ら靴を脱ぐ気配は無さそうだったので、

まずは彼らに、

にっこりと微笑み挨拶をして、

次に、柔らかな口調で、

「靴を脱いで、スリッパに履き替えをお願いします」

とお伝えしました。

なるべく失礼にあたらない程度の、

対応をしたつもりです。


コロナに関わらず、それ以前から、

欧米人は日本式のスリッパ

(他の来客と共用の)は好まないので、

あえて、

"新しいスリッパです" とお伝えして、

履き替えていただきました。


この状況下ですので、

最初の若い2名には嫌な顔はされませんでしたが、

すぐにもう一人が現れ、

年嵩の行ったこちらには、

明らかに不満そうな顔をされました。


だけど、仕方ありません。

挨拶もせずに他人の家に入ろうとする

この男性のご機嫌よりも、

コロナウイルスを家の中に入れない事の方が、

今の私には、もっと大切です。


マスクは各自持っているとの事で、

私が準備したものは使用せず、

自分達のものを着用していました。

だったら、なんで、最初から着けて無いの〜

と、ツッコミたくなりましたが(苦笑)


別のお宅の作業を終え、

次は我が家に直接移動されているので、

手洗いはしていないはずなのですが、

手の消毒にも全く興味を示していなかったため、

こちらも私からお願いし、

手の消毒をしてから、

部屋の中に入っていただきました。


手洗いに関しては、そもそもスイスでは、

そんなに手を洗う習慣が無いのだそうです。


事前に最悪の場合のシミュレーションをしていて、

本当に良かった。

嫌な予感が的中でしたが、

入り口に最低限の準備をしておいて正解でした。


3人来られたうち、

20代後半に見える一人がリーダーで、

黙々と一人で作業。


もう一人のとても若い青年は、

きっと職業訓練中。

そして、

ブスっとしたもう一人の年嵩の行った男性が、

その若い青年の監督係といった感じのようでした。


この日は雨が降っておらず、

家の中の数カ所の窓を全開にしていても、

さほど寒さを感じる状況ではなく幸いでした。


彼らは仕事で各家庭を訪問されているのだし、

マンションの管理会社の指示で

作業にこられたことは頭ではわかっています。


しかし、長引くコロナ禍で、

こういう状況におかれると、

私にとっては、

自分が招いてもいない、

全く知らないアカの他人が3人も一緒に、

自宅の中を歩き回っている姿に

少し緊張してしまうのです。


そして、やはり、

日本人の私の感覚からすると、

彼らの他人の家を訪問するにあたっての、

コロナへの対策と、

意識が低すぎるというのが率直な感想でした。


それにしても、他のお宅では、

靴を履いたままの彼らを

招き入れたご家庭もあったのでしょう。

以前ならばまだしも、それにもまたビックリ!


スイスはじわりじわりとコロナの新規感染者が

増加の傾向にありますが、

なんだか、分かるような気も。


私の今回の体験は一例として、

全体的にスイスの人々のコロナへの意識は、

低いように感じます。

もちろん、そうで無い人達もいるにはいますが。


日本では考えられないことですが、

今後もまた、

似たような出来事はあるのかもしれません。


手を洗うこと、

家の中で靴を脱ぐこと、

(今は、)マスクを着けること。


わずかばかりの日本との生活習慣の違いが、

コロナ禍においては、

それがとても大きく感じられた、

週明けのびっくりな出来事でした。

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