
日本では、3月3日は雛祭り。
女の子のいらっしゃるご家庭では、
春の訪れを感じながら雛人形を飾って、
楽しいひな祭りのお祝いをされた方々もいらっしゃると思います。
我が家にとっては、
3月3日はとても特別な日です。
このブログをすごく前からご覧くださっているみなさまの中には、
もしかしたらご記憶の片隅にある方もいらっしゃるかもしれませんが、
我が家の夫は、7年前のこの日スイスで、
一つ間違えば命に関わったであろう大手術を受けました。
あの、心配で心配で、
心も肉体も、心身が崩れ落ちそうになった不安な日から、
早くも7年が経過しました。
夫 Banana の手術は無事に成功し、
おかげさまで術後から現在に至るまで、
後遺症も一切なく、
術前と変わらぬ元気な生活を送っています。
7年前のあの日、
英国からは、当時まだ健在だった義母(夫の母)、
妹、娘(このブログにも最近よく登場するローラ)
が駆けつけました。
手術中の間、一人で待合室で待機していた私は、
長時間にわたる手術が終了し、
ドクターが自ら、
待合室で一人待つ私のところに現れて、
手術が成功した事を伝えられ、
リカバリールームに移動されるまで、再び待ちました。
ある知人から紹介していただいたドクターに
手術をお任せしたのですが、
技術面だけではなく、
人間的にもとても優れた医師で、
いつも患者さんの気持ちになって、
私のような言葉もつたない外国人に対しても、
決して上からではなく、
同じ目線でお話をし、説明してくださる、
素晴らしいスイス人ドクターでした。
心配で、心配で、
手術室からベッドに横たわった患者さんが
リカバリールームに移されるため出てくるたび、
ベッドのそばまで近づいてチェックしていた私に、
本当はダメなんだけど・・
と言いつつも、
「貴女の旦那さんが出てきたら、こっそり教えてあげるから、
旦那さんの名前を教えて・・」
と声をかけて下さった看護士さんもいました。
一人きりで待つ外国人の私の顔が、
よほど不安げに見えたのでしょう。
今となっては笑い話なのですが、
リカバリールームに移された後、
私の顔を見るなりドイツ語で、
「少し頭が痛い。」
と夫に声をかけられた時には、
「なぜ私に、ドイツ語で??
「手術、ダメだったの?」
と、一瞬頭の中が真っ白というより、真っ暗になり、
泣きそうになりましたが
(その時はまだ、麻酔がすっかり冷めておらず、
上から覗き込む私を看護士さんかと思い、
ドイツ語で話しかけたのだそうです)
その後、すぐに私である事がわかり、
今度は日本語で、
「タブン、ダイジョウブ」と私に声をかけた夫でした。
長時間の手術になる予定だったので、
手術室近くの待合室ではなく、
1階のカフェテリアで経過を待っていた英国の家族の元に走り、
手術が成功した旨を家族に知らせ、
みんなで抱き合って泣いた日の事が、
まるでつい先日の出来事であるかのように、
鮮明に思い出されます。
その時、一緒に無事を喜んだ義母は、
一昨年の春に他界しました。
バーゼルに住んでいた頃は、
スイスへ遊びにきた事もあった義母ですが、
結果的には、チューリッヒ州の我が家を訪れたのは、
その時が最初で最後となってしまいました。
人生の分岐点とも言えそうな、
いろんな事があった術後の7年間を振り返りながら、
今日も元気に日々の生活を送れる事への
ありがたさをかみしめる日々です。
3月3日は毎年、我が家にとって、
今年もこの日を健康で迎えられた事を
祝うための特別な記念日です。
そして、私個人にとっては、日常生活において、
小さな事で夫へ腹を立てそうになったり、
時々思いやりを忘れそうになってしまう自分自身に対して、
いけない、いけない。
元気で生きていてくれる事へ感謝して、
もっと思いやりを持って、優しくしてあげなければ!
と、思い直す、ある意味では、
自分を反省し、見直す日でもあります。
土曜の夜は、
術後も元気に暮らせている事をお祝いする意味も含め、
自宅の近くの街のイタリアンレストランへ
プチお祝いディナーに出かけました。
チューリッヒの街なかにあるような、
有名イタリアンではありませんが、
私の住む湖畔の各街には、
美味しくて、居心地の良いレストランがいっぱい揃っています。
チューリッヒ市内からもわざわざ足を運んで、
郊外まで美味しいものを追求しにくる人々も、
少なくはありません。
ワインを飲む予定だったので、
車ではなく、バスを利用する事にしたのですが、
夕方からは雪が降っていて、
バス停からは雪が積もった
真っ白な道路を歩いてレストランに向かいました。



(今回の記事では、お料理の部分は割愛しますが、
ご興味がおありの方がインスタグラムで
料理の画像をアップしております。)
昨日の記事でも触れたお天気は、
翌日の朝にはすっかり回復し、
一夜でまるで別の場所にいるような、
青い空が広がる日曜日でした。
夫婦仲良く、一緒に美味しいものを味わい、
美味しいワインを楽しみながら、
何気ない会話を楽しめる幸せ。
そして、
青い空の下を一緒に歩いて、
近づく春の訪れを喜びあったり、
太陽の光を浴びてキラキラ輝く
湖岸の水面を美しと共感し合ったり・・。
健康である事へのありがたさと感謝の気持ちを
あらためて感じた我が家の週末であり、
3月3日の記念日でした。
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