ブログネタ
スイスの風景 に参加中!

33

(写真は The Local より)

2月1日、スイス チューリッヒ空港を出発し、

アメリカ ロサンゼルス空港へと向かっていた LX40便【ボーイング777】

のエンジンの一つ(左エンジン)にトラブルが発生。

カナダ北部の氷に包まれた

氷点下50℃の記録を出した事もある極寒の地、

イカルイト空港(Iqaluit airport)に緊急着陸しました。

Engineers battle to fix Swiss plane stranded in icy northern Canada(The Local)


イカルイトはカナダのヌナブト地方の首都で、

人口は約8,000人、6割以上が

イヌイット(エスキモー系諸民族)の町なのだそうです。



この小さな町の小さな空港に緊急着陸をした航空機の中で

長時間の待機を余儀なくされた乗客達。

レスキュー隊の到着から救助活動まで、

機内にて14時間も待たねばならなかったのだそうです。

(外は寒すぎて、多数の乗客を収容できる暖かな場所もなかったため、

機内で待機せねばならなかった)


飛行機には216名の乗員と乗客が搭乗していたとの事ですが、

乗客の中には、

SWISSのツイッターアカウントに問い合わせをする人達や、

自らが閉じ込められた機内から、ツイートをする乗客もいたようです。

05
(写真は The Local より)

その後、乗客達は、

(ニューヨークから)到着した振替便に搭乗して、

一旦ニューヨークへ向かい、その後再び乗り換えて、ロサンゼルスへ。

チューリッヒ空港を出発した後、ニューヨークを経由して、

30数時間後にようやく、

最終目的地であるロサンゼルスへ到着できたのだそうです。


と、ここまでのストーリーは、

自分も既に読んでいたニュースで知っており、

最近は飛行機のエンジントラブルって結構あるなぁ。

確か先日も、エンジントラブルで、

同社の航空機がチューリッヒ空港へ引き返し、

事なきを得たという記事を読んだな・・

などと思いつつ、

とはいえ、幸運な事に今回も乗客乗員に怪我はなく、

大きなトラブルや事故に繋がらなくてよかったと解釈し、

この件は忘れかけていました。


ところが、1週間近くが経過した数日前、

再びこの件に関してのニュースの続報が入り、ビックリ!

乗客達は無事に目的地へと到着できたものの、

緊急着陸した現地では別のストーリーが待ち受けていました。


トラブル発生から3日後の土曜日、

スイスから派遣されたエンジニア達と共に、

修理のための新しいエンジンが貨物機で運ばれ、イカルイト空港に到着。

しかしマイナス30℃のあまりの寒さの中で、

運ばれてきた新しいエンジンの交換作業ができず、

新たな困難に直面していたとの事なのです。


地元カナダのニュースによれば、

イカルイトの気温は数日、氷点下25℃〜35℃の日々が続いており、

テントを張って作業は続けられていたそうなのですが、

その作業は難航。

8.3トンの重量のエンジンを支える作業専用のハンガーは、

その小さな空港には備えがなく、

そんな快適ではない環境の中、新しいエンジンの取り付けには、

予想外の時間を費やしたのだそうです。
44

37

28
(上から3枚の写真は 20Minuten より)

新しいエンジンにかかるコストとその搬送、

そして修理にかかった費用の総額はなんと、

約2400万フラン(日本円で、2億7千万円  約27億円 訂正)だったのだそう!!

【数値は、The Local のニュースにて、現地メディアの発表と掲載されている金額】


上記に、被害を被った乗客達への保障、

ニューヨーク経由ロサンゼルス行きの振替便の手配 など等が加わり、

SWISS社にとっては予想外の大きな出費となってしまったのだとか。

もちろんある程度は、保険でカバーできるのでしょうが・・。


2月9日午前8時14分、遂にカナダでの修理を終えた飛行機が、

チューリッヒ空港へ無事に帰還。

長い旅を終えて、母国に戻ってきたSWISSの飛行機です。

機体が無事にスイスに戻ってこられて、本当に良かった!!

Swiss-Maschine ist in Zürich gelandet(20 Minuten)


18
(写真は 20Minuten より)

それにしても、最新のエンジンを搭載していたはずの、

トリプルセブン(777)に一体、何が起こったのでしょう?


今回はイカルイト空港へ無事に緊急着陸でき、

地元の人々からの協力も得られ、

何とか困難を乗り越えられたからよかったものの、

これがヨーロッパ ⇄ 日本便のルートで、

誰も住んでいないシベリア上空でのトラブルだったとしたら??

なんて想像してみるだけで、本当にゾッとします。


長距離、近距離いずれも国際線を頻繁に利用する我が家にとっては、

(しかも、夫 Banana はSWISSのチューリッヒーロサンゼルス便は、

実際に出張で時々利用している)

とても他人事のトラブルだとも思えない、

航空機のエンジントラブルのニュースでした。


ブログランキングに参加しています。
「スイスの街角からを」応援して下さっている読者のみなさま、
ブログ継続の張り合いになります。大変お手数ですが、"1日1回"
応援の クリック を、どうぞよろしくお願い致します。
(いずれも別窓で開きます)



にほんブログ村 海外生活ブログ スイス情報へ
 
携帯電話、スマートフォンからご覧下さっている方は、
こちら ↓ をクリックして応援してくださいますと嬉しいです


人気ブログランキングへ

にほんブログ村