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スイスに戻り1週間が経過しました。

今年は暖冬で雪も少なく、

2月・3月と美しいお天気の続いていたスイス各地。

前回の戻りに引き続き、

暖かな天候のチューリッヒ湖畔を楽しみに自宅へと戻って来たのですが、

4月に入り、今年はチューリッヒの春を呼ぶセクセロイテンも残念な雨。

イースターの休暇の前あたりから、お天気が不安定なもようです。


5月に入った今も、

透けるような青空が美しかったかと思えば、

晴れたり曇ったり、雨が続いて肌寒かったり・・。

ところどころ初夏の香りが漂ってはきたものの、

本格的な夏がやって来るにもう少し時間がかかりるのかもしれません。


のんびりとした時間が流れゆくスイスとは対照的に、

今回の滞在でも短い間にやっておかなければならない事が山積みで、

慌ただしく過ごしている毎日なのですが、

先日お買い物をしたお肉屋さんで、ちょっと嬉しい出来事がありました。


そのお店は自宅のある湖畔とは、湖の対岸の街にあるため、

初めて立ち寄ったお店でした。

スイス各地のどのお肉屋さんでも同じように、

ショーケースの中から希望のお肉を選び、

量り売りのため好みの量を切り分けていただき、

グラム数とお値段のシールが貼られた

お肉の袋入れしたものをお会計のためのレジに持ち運びました。


その場にいたスイス人らしき若い女性、

ニッコリと微笑み挨拶を交わした後、

これもエコの国、スイスの商店のレジではお決まり、


(お肉を入れるための)

「袋は必要ですか?」


と問いかけられたので、

持参していたエコバッグはマルクトでお買い物をした野菜などで

既にいっぱいになっていたため、


「はい、お願いします。」


と答えました。


ちょうどお会計をするためにお財布を覗き込んでいた事もあり、

その時は彼女の行動にまったく気がつかなかったのですが、

自宅に戻って袋からお肉を取り出そうと中をのぞいてみると、

そこには可愛らしい "ハート形のクッキー" が1枚・・。


おそらくちょっとしたサービスの意味で、

帰り際に袋の中に入れてくれたのだと思うのですが、


『これ、サービスです。』


などとひと声もかけず、


「さようなら、またお越し下さい。」


と挨拶だけした彼女の、

ニッコリ微笑んだ笑顔が思い出され、

なんだか心がほんわかとしてしまった私・・。


ちなみにそのクッキーの存在は

帰宅後に夫 Banana に見つかってしまい、

このジャム入りの焼き菓子は彼の大好物でもあるので、

残念ながら私の口に入る事はありませんでした(苦笑)


スイスに帰国してほんの数日経った頃から、

あらためて感じていたコト、

のんびりとしているのは時間だけでもなく、

穏やかな人々の心も同じ・・。


スイスでは "無料のサービス" という事には慣れていないため、

特別にそう感じたのかもしれませんが、

とは言え、

初めて訪れたお店での小さな心遣いが、

とっても嬉しくなってしまったある日の午後でした。



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