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(写真は AARGAUER Zeitung より)

このブログでは、

スイスの驚くべき混浴サウナなどの話題も取り上げてきましたが、

実はサウナだけではなく、その温泉そのものの入浴方法にも、

一定のマナーと取り決めがあった事を、

今更ながら初めて知る出来事がありました。


スイスも祝日であった5月1日のメイデー。

週のはざまのお休みの日には、

再び近場のバーデンの温泉
ThermalBaden へと出かけました。


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(写真は AARGAUER Zeitung より)

バーデンの温泉はチューリッヒからほど近い、

アールガウ州にある スイス最古の温泉 です。

この温泉につきましては、

泊まりがけのホテルでの温泉施設を利用するスパ休暇、

その後、日帰りでの公共浴場を利用したのんびり休日の記事でも

何度か取り上げておりますので、

ご興味がおありのみなさまはこちらをご覧下さい。


スイス最古の温泉バーデン(Baden)で、ほっこり保養

スイスの公共温泉に入浴、肩こり解消のんびり休日(Baden)


今回は当日思い立ち、チューリッヒ湖畔の自宅から

夫 Banana と共に車で出かけました。


祝日とあり、前回平日に日帰りで利用した時と比べると、

温泉内はかなり込み合っていました。


前回は平日でもあったため温泉内は比較的すいており、

屋外の温泉の水中各所の壁に設置されている穴、

(ジェットバスのようなしくみの超強力な温水と気泡が発せられる、

穴で、いろんな角度、足裏、ふくらはぎ、腰、背中、首など

に温水勢い良くあたるジャクジーのような、洋風の打たせ湯)

を好きな場所へ、縦横無尽に移動し利用する事が出来たのですが、

実はそれは本当の正しい入浴方法では無かったようなのです。


バーデンの公共温泉には奥内と屋外の2つの温泉があり、

屋外には入り口から向かって左側、

ゆっくりと歩行したり、

水しぶきはたてずに穏やかに泳いでもよいエリアと、

右側には水際に手すりが設けられ、

水中の壁の穴からは、強力な温水と気泡が発せられている場所があります。


最初は左側で、まずはゆっくりと静かにひと泳ぎし、

その後もうひとつのエリアに移動。

前回同様に背中の当たりに水泡が当たる場所に移動し、

そのまましばらくくつろいでいたところ、

隣りにいた人からの一声、


「移動して下さい。」


そう言われ、周りをよーく眺めてみると、

みんな手すりを背後に時計の針とは逆向きに

ゆっくりと隣り(の穴)に移動しています。


Banana と共ににここである事を発見!

前回から気になっていた事のひとつ。

数分置きに、何かの合図のようなベルが


"キンコーーン"



と鳴っていた事。


以前は(空いていたため)

そのルールにのっとって温泉を利用している人には全く気づかず、


『あの音はいったい何のための音なのだろう・・?』


と、Banana と話していたところだったのですが、

どうやらその音は、隣りへと移動するためのサインだったのです!


実は今更ながら分かったコト、

要は水中の壁の穴はいろんな角度と位置に設置されており、

水中で一定時間事に移動しながら体全身の各所をほぐすため、

まさに
"全身温泉治療" のために作られおり、

サインの音と共に隣りの穴へと移動しなければならなかったという事。


前回訪れた際には本来の温泉の入り方を知らず、

ただスパの温泉プールにでも入るような感覚で

利用してしまったのだと言う事が判明。


とはいえ、スイスには温泉は数カ所有り、

これはスイスの・・というよりは、


「バーデン(公共浴場での)温泉入浴方法」


と記した方が正しいのかもしれません。


知らなかったとはいえ結果的には、

規律正しく周期を乱さずゆっくりと温泉の中の順路を進んでいた

スイス人温泉愛好会(?)の集団の中に、

オットと私の外国人の二人組が、

その「輪」を割って中に入ってしまい、

しかも決められたルール通りに動かずに

ひとつの場所でくつろいでいる・・!?


今回は隣りにいた方がすぐに教えて下さったので、

とりあえずはなんとか超迷惑な外国人にならずに助かったものの、

Banana と小声で話した事、


『あの輪、

一体どこが割り入ってもよいスタートだったんだろう!?(苦笑)』


スイスの人々の習慣は、知っていれば簡単なのに、

まだまだ知らない事がいっぱいあると

まさに肌で感じさせられた今回の温泉入浴。



そして今回の入浴で感じた事は、

一見プールのようにも見える温泉には、水着を着用し入浴をするものの、

そこは決してプールではなく、

入浴している人々の中には私達夫婦のようにリラックス効果のために

利用している人々がいる中で、

明らかに、

療養や病気の後遺症の治癒のために訪れていると見受けられる人々もおり、

プールに見える温泉の中では、決してクロールをしている人はおらず、

水しぶきを上げずに、静かに泳いだり、ゆっくりと歩いたり・・。

温泉から上がったあとには、

リラックスルーム(静寂の部屋)で、

体のほてりを落ち着け、また入浴という人も・・。


水着を着用している事でプールに見える空間は、

実は決してプールではなく、その様式は日本とは異なれど、

まさに温泉治療なのであると感じた、今回のバーデン。

私の肩こりと背中の痛みも、

これで随分と解消されたようで、随分と楽になりました ♪


ちなみにこちらのバーデンの公共浴場ですが、

長い歴史に一旦ピリオドを打ち、

この6月(末日)で閉鎖される事となってしまいました。


BlogPaint


しかしそれに隣接される形で、

ティチーノ州の建築家マリオ・ボッタ氏のデザインによる

新しい温泉建設は来年に着工の予定。

そして今から3年後の
2015年 の冬に、

新しくなったバーデンの温泉が誕生予定なのだそう。


これが完成予想図だそうです!

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名残惜しいバーデンの温泉。

そして、とても楽しみな新しい温泉の建設。


バーデンの温泉が閉鎖されている間の約3年間は、


こちらの →  Bad Zurzach

がそのリプレイスとして推奨されているようですが、

古い様式の現在のバーデンの温泉と比べると広々としており、

かなりモダンで豪華な雰囲気。


Becken_gr

こちらも是非近いうちに利用してみたいと思います!


バーデン温泉閉鎖の詳しい新聞記事はこちら ↓

Thermalbad Baden schliesst Ende Juni seine Tore

(AZ Zeitung・ドイツ語)


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