我が家のWohnung(ボーヌング=マンション)の隣室に、

遂に新しいスイス人の隣人が引っ越してきました。


こちらはご参考に過去の記事です。

スイス人の隣人の驚きの決断 (2010/2/28)

スイスの引っ越し時のルール (2010/3/24) 


以前の隣人が今年の3月末で引っ越しをして以来、

我が家の隣りの部屋は約半年間、空室となっていました。


過去の記事でも述べたのですが、

私たちの住むチューリッヒ地区には年に2回、

春と秋に大きな引っ越しシーズンがあります。


大まかにご説明いたしますと、

これはチューリッヒ地区の賃貸契約が他とは異なり、

半年ごとであるためなのですが、

(次の住人がすぐに決定する場合は例外もあります)

我が家の周辺、チューリッヒ湖の沿岸の地区は、

住居を借りるのにとても人気の高い地区で、

競争率も激しいうえ、
公共交通にも恵まれ、

湖とアルプスの山々がほぼ真正面に見渡せる

という好立地でもある
ため、

夫と私がここへ引っ越してきた約4年前には、

見学をして、気に入った時点ですぐに賃貸契約をしないと、

すぐに他の希望者で埋まってしまうという、

いわゆる住居探しの ”激戦区” でした。


それがなんと、それから数年が経過し、

経済不況のあおりを他国にもれず、まともに受けているスイス。

ひとフロアーに2世帯づつと、

広めにデザインされた我が家も住むこのボーヌングは、

不況のスイスでは家賃が少々高額な事もあり、

海外からのビジネスマンや、

スイス人でさえも契約者が見つからず、

半年間空いたままでした。


それがここひと月ほど前から、

明らかに再びのクリーニングだと見うけられる業者さんが

出入りしたり、

室内を出入りする ミドル・エイジ のカップルを見かけたりして、


『遂に新しい隣人がやってくるのだ!』


という事が
確信できました。


そうすると、いままで ”新参者” として、

引っ越しをし、新入居する側であった私たち夫婦としては、


『いったいどんな人たちが、

隣りの部屋にやって来るのだろう?』



と、気が気ではありません。(笑)


ただ、そのご夫婦は近隣からのお引っ越しらしく、

大きな「引っ越し日」というのがなかなかやって来ず、

ご自分達の車で少しずつ荷物の運び入れを
されている

ご様子であったたため、

私たちも『挨拶のタイミングを、いつすべきか?』

という点で、結構悩んでしまいました。

結局夫と話し合い、

相手が落ち着くまで様子をみようという事になったのですが、

どうやら私たちがシチリアへ旅行に出かけている間に

隣人の引っ越し作業は
すべて完了したもようで、

旅から戻ってみると明らかに、

隣人は既に生活を初めているらしい気配があります。


そうなると、またここで悩んだ夫と私・・・。

というのは、

日本の感覚だと家族で住んでいる場合は特に、

”新しく誰かが引っ越してくれば、新入居をした側が挨拶をする”

という感覚なのですが、

この国での過去3回の引っ越しのうち、

(最初の1回目は


夫の勤務する会社の借り上げの家具付き住居だったため、


特に双方の挨拶は無し)


バーゼルの住居、そしてこのチューリッヒ郊外の住居、

共に私たちが引っ越し作業をしているさなか、

先に住んでいる隣人が合間をぬって私たちを訪問し、

『ようこそ!』 と挨拶に出向いてくれ、

握手をし合い、お互いが ”どういう人か” を

紹介し合った経験があったため、

もしやそれが、

”スイス (ドイツ語圏) のしきたりなのだろうか!?”

などと思ってみたり、

ただ単に、

新しい入居者 (私たち) が自分たち (スイス人) の

生活を脅かす、“ウルサイ外国人” でないかの確認

をしたかっただけなのだろうか?

とも思ってみたり・・・。

夫婦揃ってスイス人ではない私達夫婦にはいまだに、

はっきりとした習慣が判っていない部分もあるのですが、

でも、過去のスイス生活での体験上、

スイスの国 (ドイツ語圏) の習慣や特徴として、

隣人同士の挨拶も無しに生活を始める事は、

(特にひとフロアーに2世帯だけの我が家としては、)

『おそらく、ありえないだろう。』

という事で意見が一致した夫と私。

とはいえ、旅行から戻り数日が経過しても、

先方は一向にこちらに訪ねてくる気配もありません。

このままにしてもおけないので、

『土曜日にでも気軽な挨拶のため、
ドアをノックしてみようか』

と夫と話しあっていた矢先、

その日夫がエレベーターを降りた際、

新しい隣人(奥様)と偶然出会ったとの事。

やはり数週間に渡り、

ちょっと気にかかっていた隣人との遭遇に、

夫、少々興奮気味。


で、印象はというと、

とてもフレンドリーなスイス人の奥さん、

最初はドイツ語で話し始めたらしいのですが、

ドイツ語があまり得意ではない夫がその事を伝えると、

とても流暢な英語で、

「英語で話しをする事は大好きですから、

問題は有りませんよ。

ご挨拶に伺おうと思っていたのですが、

引越し後バタバタしてしまい、ごめんなさいね~。」

とおっしゃられたそうで、
しかも、

いかにも  ”スイス人だー!” と感じさせられた彼女の言葉が、


「子供がいるのですが、音がうるさくはないですか?

うるさいと感じられた場合にはご遠慮なく、

いつでもおっしゃって下さいね・・・。」



初対面での挨拶で、

こちらが触れてもいない「音」を
気かけられるとは、

本当にスイスらしいセリフだという気がします。

以前にバーゼルに住んでいた頃、知人が、

子供の立てる音がうるさいと感じたその隣人から、

警察を呼ばれてしまう事も度々あった・・・

という話を聞いた事があるので、

私たちの新しい隣人である彼女も、

前に住んでいた場所では、

このスイスではありがちなトラブルに、

悩まされたご経験がおありなのかも?しれません。


ちなみに隣りとは壁が厚いので、子供の声はおろか、

在宅しているのかさえ判らないほど、全く何も聞こえません。


さて、こうなると、

私がわざわざドアをノックして挨拶をする義務は消え、

そうすると今度は 『
いつ??』

偶然にその隣人達に廊下で会うのだろう??

その時が新しい隣人への挨拶の時となるわけですが、

それはいつなのだろうと思うと、

なんだかちょっと、ドキドキ! 不思議な気分です。


「たかが挨拶」 と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

これはこの国での、日々の生活でのほんの一例で、

スイスに  ”ガイコクジン” 同士で住むって、

結構いろいろと、
日本では想像もつかなかった事での気遣いや、

予想も出来なかった気苦労も多いのです!(苦笑)


私のスイスサバイバル生活は、まだまだ続きそうです・・・。


ちなみに、

私たち夫婦が新しい隣人に神経過敏になっている理由について、

ご興味がお有りの方は、ちらりとこちら過去の記事をご覧下さいませ。)


スイスのアパートメントで、恐怖の隣人体験

恐怖の隣人2


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