今朝、7時半頃の、
自宅からの チューリッヒ湖 の景色です。
7時を過ぎてもまだ薄暗い湖周辺ですが、
クリスマスから年始にかけて
教会もライトアップされており、綺麗
今日、1月4日は私の英国人の夫の誕生日。
10年に一度の記念すべき節目の誕生日とあり、
昨年クリスマス前に招待客を集い、
少し早めの盛大ともいえるべく
Birthday Party を開いた様子は
先日このブログでもお伝えさせていただいたのですが、
実は今日がその誕生日、当日なのです。
日本同様、今日は仕事始めのスイスとあり、
我が家では先週末の土曜日に、
ちょと奮発をして、ステーキを焼き、
美味しいワインを空け、
ロンドン滞在中、 “セルフリッジ” で夫にナイショで購入し、
ばれないようにスーツケースに詰めて持ち帰った
サムソナイトのビジネスバッグ を
バースデープレゼントに準備し、
記念すべき誕生日を再度祝いました。
そして今朝、
会社へ行く準備のため先に起きていた夫。
私が起きると夫から、
「Thank you for saying Happy Birthday.」
と、明らかにブラックジョークの
“ハッピーバースデーを早く言え”
と取れる催促の言葉が!
そう、
私の中では夫の誕生祝は土曜日で完結していたのだけど、
本人にとってはやっぱり今日が、その誕生日当日で、
とても重要な事なのです。
「あら、ごめんなさい! Happy Birthday
朝起きてすぐ、
開口一番にハッピーバースデーを言わなければならないなんて
知らなかったわー。」
と、こちらもブラックジョークで返すと、
「僕らのカルチャーではそうなんだよー!」
と、満足気な 様子。
国際結婚をして、大きな文化の違いを感じた事の一つに、
誕生日の祝い方と大切さがあります。
日本人の場合、
何気に誕生日をそのまま普段どおりに過ごしてしまう事も
多々有るような気がしますが、
欧米人にとって誕生日は、クリスマスに引けを取らない、
1年の中でもとっても大切な日。
秋で結婚10周年を迎える私たちでも、
今朝のようなこういった小さな文化の違いで、
まだまだ学ぶべき点は無限大。
よく、特に日本人に、
「国際結婚をして難しい事や不便な事はありませんか?」
と尋ねられるのですが、
そんな時、夫が返す言葉。
「Apfel を
日本人だから、
国籍が異なるからどこがどうと見た事は無いから、
個人として愛してるので、関係ないよー!」
確かに私も、
便宜上ブログでは “イギリス人の夫” と表記はするものの、
イギリス人だから、日本人だから、外国人だから・・・
なんて思った事も無く、
彼が一個人として人生のパートナーであり、
国籍を超えて一番の自分の理解者である事に
間違いは無いので、
国際結婚をしている事をそんなに意識もせず
10年近くが過ぎて行ったような気がします。
まあ、我が家の場合、
私に勝るとも劣らず日本文化をこよなく愛し、
英語で出版された日本の歴史や文化に関する本を読みあさり、
小説では、お気に入りの作家は 村上春樹 氏、
和食と日本酒を好み、
日本に帰省した際は、東京の歌舞伎座へも
一人で歌舞伎見物に行き、
自宅では、
部屋のレイアウトも和式家具や和小物を
自分で配置するような夫なので、
そういう意味では恵まれているのだと思います。
今でも自分の夫に不満を感じてるわけではないし、
仲良く暮らしているのだけど、
でも時々、
その日あった出来事を
思いっきり日本語でぶつけてみたいなーとか、
超落ち込む事があった日、
「あの、スイス人のおばさんたらさーっ」 なんて、
ちょっと愚痴混じりの普通の事を
普通に日本語で話してみたい・・・。
と、思う事はしばしば。
本当にいやな事が起こって精神的にクタクタな日に、
それをまた英語で説明すると思うと、
なんだかもう面倒くさくなってしまい、
「もう、いいかー・・・」
って、結構“内(うち)”溜めてしまう事が多いような気も・・・。
そんな気分の時、この国スイスでは、
内面に秘めた悩みと、
溜め込んだストレスを発散する方法が無いのが
海外生活の最大の弱点なのです。
イギリスからスイスに戻って気付いた事。
そう、私にとってこの国には、
ストレスの解消法と言うものが見当たらない!
ロンドンではミュージカルを観て、
ああ、やっぱり歌も踊りも素敵!!と感動し、
あんなにたくさんのシアターがあって、
いつでも身近にミュージカルやお芝居が楽しめるなんて、
なんて素晴らしいのだろうと感激し、
カラオケ・パブを見かけてふと思った事、
「私、大きな声で歌ったのって、一体いつだっただろう??」
スイスでは騒音をたてて、近所から苦情が来るのが怖く、
家事をしながらストレス発散に大声で歌うなんて、
出来ないものー
i-pod を聴きながら、
掃除中だというのに音が外部にもれぬよう窓を閉めて、
極力声をおさえて、歌うのが精一杯 !!
ああ、一人、なんちゃって・カラオケでもよいから、
好きな音楽をかけて、
掃除道具をマイクさながらに持ち、大声で思いっきり歌えたら、
ストレスも大発散できるのだろうになー。
スイスでは日曜日に、
掃除機や楽器などを使用し、
騒音を立てる事が禁じられています。
基本的に日曜日は家族と静かに過ごす日であり、
その他人の休日の時間を騒音を立てて妨げる事は、
禁止なのです。
(スイス人の間ではそうなっている)で、
日曜日には、友人同士でも電話もかけあいません。
もちろん若い世代はまた別として、
一般家庭用の電話には知人からはおろか、
日曜日にはセールスの電話さえかかって来ません。
平日はお昼の時間帯(ランチタイム)の
11時半から1時までは、騒音を立てる事は禁止。
従ってもちろんその時間帯に掃除機をかけるのも禁止。
この他、各アパートメントによっては、
平日でも楽器の演奏時間が日中、2時間までとか
限られていたり・・・。
これはだめ! アレもダメ!!
法律で禁止、ハウスルールで禁止・・・ と、
日本ではごく当たり前だった日常的な習慣や行動にも、
この国では制約が多く、
「もうヤダー、スイスーーー」
なんて、住み始めて2年くらい経過した頃には思ったものだけど、
まさしく 『郷に入っては郷に従え』 とはこの事で、
知らない間に、
“いやだった、厳しすぎる!?” と感じた生活のルールも、
今では自分の生活の一部となり、当たり前の事になって、
「まあ、ガイコクに住むって、こんなもんよねー・・・。」
などと、気持ちのゆとりも出てきたのだけど、
それでも、
スイス、イギリス、そして日本の文化の狭間で生きるのって、
そうそう、楽でもない事も・・・。
我が家の場合、将来の終(つい)の住みかを考える時、
スイス、イギリス、日本? はたまた予期せぬ別の国??
と、一体この先どうなる事やら・・・。
スイス人と結婚した日本人の友人の中には、
考え方も生活様式もすっかりスイスに馴染んだ・・・・
と言うより、
ほぼスイス人?って思えるほど
スイスに溶け込んでいる人もいるけれど、
私の場合はなかなかそれも難しく、
英国、スイス両国の、
日本とは異なったカルチャーショックを感じながら、
この3つの国で形成されたトライアングルの中で
思考錯誤の生活の日々は、まだまだ続きそう。
一つだけ言える確かな事。
それは、将来別の国に住む事になっても、
その国の文化は受け入れるとして、
これからもずーっと、
『日本人の心』 を忘れずに生きてゆこうという事です。
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