スイスの街角から

スイス在住 21 年目。 チューリッヒ湖のほとりに、イギリス人の夫と住んでいます。 カルチャーショックでいっぱい!実は意外だったスイスの姿と 海外生活の様子、国際結婚のお話し、 スイスの美しい景色と人々の生活風景、季節の情報など、 写真いっぱいのブログを湖畔の街よりお届けします。

スイスの365日の生活について綴ったエッセイ、「スイスの素朴なのに優雅な暮らし365日」が、自由国民社より2024年3月に発売されました。紙書籍とあわせまして、電子書籍も発売中です。


ようやく姿を見せたアルプスと、チューリッヒ湖


自宅から眺める、

今朝のチューリッヒ湖とアルプスの景色です。

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アイスランドの火山の噴火以来、

大気中に滞っていた目に見えない噴煙と火山灰の影響か、

チューリッヒ湖とその背後に聳(そび)えるリギ山、

そしてアルプスの山々は

晴天の日でもいつも霞がかかっており、

チューリッヒ郊外の自宅からは

噴火の前のようなくっきりとした山の姿は見えませんでした。


そして噴火から約2週間が経過した今朝、

遂に “かすみ” のかかっていない、

山々と、チューリッヒ湖の姿を眺める事ができました。

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毎朝窓から景色を眺めるたび、いつになったら元通りの

「スイスの朝の風景」に戻るのであろうかと、

心待ちにしていた湖畔の様子です。


アルプスは・・・というと、少し霞んでいますが、

それでもその美しい姿は今はもう、はっきりと肉眼で確認できます。

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今日も暖かな1日になりそうな、チューリッヒ郊外の朝の景色です。


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苦い経験・海外の日本酒、今度は・・・


実は先週、久しぶりに苦ーーい体験をしてしまいました。

それはまたもや、海外の日本酒に関連する事です。


以前にもこのブログでお伝えしました、

ある日本食レストランでの

1合が4000円 という、破格の日本酒のオネダン!


その際にもブログでもお伝えしたのですが

レストランへは車で出かけ、

日本酒大好きの我が夫はその高級なオサケを楽しむ事は

できず、

(私のため)文句ひとつも言わずに支払いだけした夫に対して、

心のどこかに申し訳ない気持ちでいっぱいだった私。


それで、

チューリッヒの日本&韓国食材店、YUMI HANA さんに

日本酒が並んでいた事を思い出し、

せめて夫を喜ばせてあげようと決意!

お店の中に並んでいたものの中から、

一大決心(← 私にとっては) で一番高い吟醸酒、

「八海山」 (純米吟醸 720ml) を購入。

代金は 68フラン (日本円で約 6000円 弱) と、

高額でした。


それを差し出した時の夫の喜びようというと、

それは・それはもちろん、例えようのないほどの喜びようでした。


    
P4158498



ふたを開けて、美味しそうにお酒を飲み始めた夫を見ながら、

突然よぎった不安、

そういえば、買う時に製造日とか確認しなかったけれど、

大丈夫だろうか??


通常、食品の場合は、

必ず賞味期限か、製造日を確認して購入するのですが、

『日本酒』 という事もあり、

製造日まで確認せずに買ってしまいました。



で、その後、

夫が夕食を追え、席を立ったところで、

初めて日付を確認したところ、

なんと製造日が、 

「2006年・10月」 と記載されているではありませんか!
 
注意書きを読んでみると、


賞味期限は製造日から3ヶ月。

“それを過ぎても差し障りはありませんが、

日本酒は生き物ですので

できるだけ賞味期限以内に消費する事をお勧めします・・・”


と書かれています。


「えーっ? 2006年製造!? 

いくらなんでも古すぎ、でも、もう飲んじゃった!!」

と思い、自分で毒見? をしてみたところ、

味に特に異常はなし。

でも、吟醸酒の独特のフルーティで芳香な香りは

明らかに欠けているような気がしました。


お店の方はきっと、

『こんなにも賞味期限が切れている事を知らずに

売っているのだろう・・・』

と信じてやまなかった私は、

数日後、お店へ行き、状況を説明。

対応してくれた新人の日本人のスタッフは、

「それは大変!!」 とばかりに、

『料金をお返ししますので』 と、店長(韓国人の男性)に報告。


ここで重要な事は、

私は何も、

“料金を返して欲しくてお店に報告をしたのではありません。”

その時まで、

お店の人は4年近くも賞味期限が切れているとは知らずに

売っていると思っていたので、

いくら体には支障は無いとはいえ、

そんなにも賞味期限が過ぎた商品を売るのであれば、

ひとこと商品の周りのどこかに、

『賞味期限が切れていますが、

それでよろしい方は、このオネダンでご購入下さい』 

とか、判るように記載するか、

または代金を半額にして販売する等・・・

なんとか処置をしていただきたかったのです。


海外暮らしも長くなってくると、

(これは私の個人的な見解ですが)

半年とか1年くらいならば、

本人が納得して購入するのであれば、

まあ許容範囲なのかなーと、思ったりもしています。


でもさすがに、製造日から4年近いものを

消費者に案内もせず、しかも入荷当時

 (その時点で既に賞味期限が切れていたのか?

どうかは不明ですが)

のままの代金で、そのまま販売するのはおかしすぎます!


これはスイスでは明らかに違法なので、

スイス人経営のお店ならば考えられない事なのですが・・・。


たまたま私の後ろでレジを待っていた別の日本人女性も、

最初は、

「お酒は腐らないから大丈夫よー。」

なんて言っていたのですが、

彼女は私が “料理酒” を購入したと思ったらしく、

それが “吟醸酒” (飲料用) だと知ると、

4年近くも賞味期限が切れているのをそのままお店に

並べておくのはおかしい! と、私の方に参戦。



ですが、

経営者の韓国人の男性の反応は全く想像に反する対応で、


〔経営者〕

『以前ここにいた、S子さん

(先日まで3年近く勤務していた日本人スタッフ) が、

日本酒は賞味期限はなく、いつまで売っても

大丈夫っていうから、そのまま売っているんですよ。』


〔私〕

「えーッ!? いくら体に害がないとはいえ、

4年近くも賞味期限が切れているものを

消費者に何の案内もなく、

仕入れ当時と同じ価格で売るのはおかしいですよー。」


いつもはニコニコしていて、

とても感じの良い(と思っていた) 彼の態度は急変し、


〔経営者〕

『では、次回返金しますから、その商品を持って来てください。』


〔私〕

「もう開けて、少し飲んでしまったし、

別にお金を返していただきたいワケではないんです!

あれをあのまま、売るのはどうなんでしょうか・・・。」 


〔経営者〕

『ともかく返金しますから、

次回その飲みかけの瓶を持って来てください。』


と言い残し、

かかってきた電話の対応に立ち去ってしまいました。


最後はなんだか、

私がただのクレーマーのお客さん状態になってしまい、


「こんなの、アリーーー!?」 


と思わされたショックな出来事でした。


後ろに並んでいた女性は、その後も

「ひどいわねー。」 

と、サポートしてくれましたが、

お店側がそういう気持ちで商品を販売しているのであれば

もうこれ以上、私にはどうしようもなく、

八海山とともに並んでいた、 「浦霞・禅」 その他も

同時入荷であったらしく、

製造日はすべて、“2006年10月” となっていました。


手塩にかけて、

丹精こめて日本酒をつくられた製造元の方々が

この事実を知られたら、愛情こめてつくられたお酒が、

製造日から4年近くも経った今、普通に、

しかもこんなにも高額で店頭に並んでいる事を

どう思われるのでしょうか?


しかも、辞められてもうその場にはいない

S子 さんの名前を出し、

『彼女 (=日本人) が大丈夫って言ったから

売っているんですよー!』 なんて、

なかば、開き直っているような印象も・・・。


自宅に戻れば、何も知らずに美味しそうに

ちびちびその日本酒を味わっている夫を見ると、

“賞味期限が4年も切れているから返品しようと思う”

とも言い出せず、

これはもう、このまま自宅に置いて置く事にしました。


3年以上通い続けて、

信用していたと思っていたお店に裏切られたような気持ちと、

夫が喜ぶだろうと、良かれと思って購入した日本酒で

こんなにも複雑な気分になり、

そして、

購入時に製造年月日を確認しなかった自分の

“浅はかさ” も重なって、本当にガックリ。


久々に感じた、

ある意味の 「カルチャーショック」 でした。


ここが日本であれば、

ワイン片手に突然夕方押し寄せても笑顔で向かえ、

愚痴を聞いてくれる友人もいるのに・・・。


でも、今私が住んでいるのはスイス。

この国は、

夕飯時の電話はおろか、

“アポなし” で友人・知人宅にお邪魔するなんて、

言語道断の習慣の国。


誰にも話せずに、

なにやら一人で悶々と、最後は無性に泣けてきた夜でした。


先日 COOP で購入してきた、

海外で出回っている高額ではない種類の 「酔心」 

酔心(すいしん) 続編: お味の感想

と飲み比べ、

(↑ こちらは COOP =スイス経営のお店で購入したので、

もちろん製造日は新しいものです!約15フラン前後で購入)


「こっちの方が美味しいような気も??」

と、首をかしげる夫に、

この “日本通” はさすがは侮れない!

と思いつつ、


それにしても、やっぱり納得のゆかない、

あのお店の日本酒の賞味期限、そして商品の販売意識。


ここが日本であれば、

“今後、あのお店でもう購入するのはよそう・・・。”

で済むのでしょうが、

この国は私にとって 『ガイコク』 で、そうもゆきません。 


海外生活において、日本のものを手に入れるため、

妥協しなければならない事が多々有る事は、

重々承知はしているものの、

スイスでの海外生活はいまだ、

一筋縄ではゆかないものだなー。

と、実感した出来事でした。


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フランス・ストラスブールへの旅


今回はヨーロッパの街の旅紀行をお伝えします。


昨年 (2009年) の5月、ある晴れた日に

一人でフランスのアルザス地方の街、 

『ストラスブール (Strasbourg)』 

へ、旅行をした際のミニ旅行記です。


当日は朝早起きをして、

スイスチューリッヒ郊外の自宅から、

列車で国境のフランスの町へ日帰り旅行をして来ました。


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ストラスブールへは以前にも、

夫と共に車で訪れた事がありますが、

列車での一人旅は初挑戦。


前日に思い立ったため、

チューリッヒ中央駅(Zuerich HB)からは

スイス国内急行列車にて、

バーセル中央駅(Basel SBB)まで約50分。

バーゼルからはフランスの急行列車に乗り換えて、

ストラスブールまで約1時間20分。

チューリッヒ郊外の自宅からは、片道・約3時間半の旅です。

(この他、事前に予約をしておけば、チューリッヒ中央駅から直通で、

TGV を利用する方法もあります。)



バーゼルは国境の町のため、

中央駅にはスイス国内用の駅と、

フランス側へ行く2つの駅があり、

国内旅行用の駅の奥の方へ進むと、

フランス側への扉(自動ドア)があり、

そこからフランスへは、パスポートチェック無しで、

簡単に列車で行く事ができます。


昨年からはスイスも、“シェンゲン協定” に加入したため、

同様に加盟しているフランスとは、

双方の国を行き来する際は入国審査が省かれ、

飛行機と同様に列車内でも、パスポートチェックも無くなり、

とても便利になりました。


快適な列車を乗り継ぎストラスブールへ到着。


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ストラスブールの駅は

ガラス張りの天井から光がふりそそぐとても明るい駅ですが、

駅がモダンな造りなのに、

スイスと比べ、トイレの不便さと ”清潔では無さ” にとてもショック!



ストラスブールは

フランス・アルザス地方にあるドイツとの国境の街で、

「最後の授業」 でご存知の方も多いかもしれません。 

私が中学の頃の国語の教科書にも、

この 「最後の授業」 の一説が出ており、

その当時はまさか将来自分が、

その “アルザス地方” を訪れる事になろうとは

夢にも思わなかったものの、

平和の大切さを学んだ事を記憶しています。  


(最後の授業についてはこちら、Wikipedia より)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E6%8E%88%E6%A5%AD



アルザス地方の街はフランスとドイツの狭間で、

過去に幾度かドイツ領となった歴史的な背景もあり、

この街の年配の人たちはドイツ語が堪能で、

ドイツ的なものが多く残っています。

P4300150




ストラスブールの旧市街は

イル川の本流と支流に囲まれており、

1日あれば徒歩でゆっくりと周る事が出来ます。


町の中心には、

ショッピングストリート、二つの広場、

『プティット・フランス Petite France』

(フランスのおとぎの世界のような街並み)、

そしてそびえ立つ、

『ノートルダム大聖堂 Cathedrale Notre-Dame』 

等が観光の中心。 

     P4300183



この 『ノートルダム大聖堂』 は、

ユネスコの “世界遺産” に登録されている大聖堂です。



駅を出て、

正面の道を旧市街方面に向かってまっすぐと進むと、

イル川河岸に出ます。

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川に架かる橋を渡ると旧市街があり、

そこには “プティット・フランス” と呼ばれる、

白壁に黒や茶色の木骨組みの建物が立ち並ぶ

街並みがあります。

P4300146


木骨組みの建物は、

ドイツの 「ロマンティック街道」 を旅した際に見た、

木組みの家々ととても良く似ており、

場所や各名称もドイツ語で残っているものが多い事に

気づきました。

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プティット・フランス と イル川 の周りは、

お天気の良い日にお散歩するのには最高で、

いつも観光客で賑わっています。 

P4300112


P4300132



川沿いをお散歩中、素敵なお宅を見つけました。

色合いがフランスらしく、とってもかわいいお宅です。

お宅をちょと失礼して撮影。


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周りにはアルザス特有の “家” の模型(置物)の

お土産品を売っているお店も並びます。
 
 
P4300138



次回は

世界遺産の旧市街、 「ノートルダム大聖堂」 の様子などを

お伝えいたします。
             ↓

ストラスブール・世界遺産の町並、ノートルダム大聖堂


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数あるブログの中から、 私のブログへお立寄りくださりありがとうございます。 スイス・チューリッヒ州の湖畔の街で、 英国人の夫 "Banana(バナナ)"と共に暮らす "Apfel(アプフェル)"です。 ブログ「スイスの街角から」では、 美しいスイスの自然と風景、人々の暮らしの様子や旬の話題、 そして観光情報なども写真と共にお送り致します。 ちょっとヒミツの知られざるスイスの姿や、 海外生活でのカルチャーショックなどにつきましても 折に触れてお伝えして参りたいと思いますので、 しばしの間、おつきあい下さいませ。
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